佐賀県唐津市で養鶏場(みのり農場)を経営し、その卵を使用して作ったケーキ「たまご入りのケーキ屋さん」のケーキは絶品である。

その(みのり農場)の経営者である麻生 茂幸さんの農的視点からの一考察が素晴らしいので何回かに分けて連載させて頂きます。

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コロナ禍 農的視点からの一考察

みのり農場 麻生 茂幸     
http://www.minori-karatsu.com/about/

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〇 繰り返される歴史

かつて人類は幾度となく世界的な災禍を経験して来ました。ペスト・コレラ或
いはスペイン風邪などです。ちょうど100年前のスペイン風邪は、当時の世界
人口の4分の1の5億人が罹患し、死者は最大5千万人にも達したという凄ま
じさだった。

しかしながら、それは遠い過去の出来事で、科学技術がこれほどまでに発達し
た現代社会に於いてはあり得ない事と、私達は慢心していたのではないだろう
か。

昨年末から中国で新たな呼吸器病が発生して武漢市が都市封鎖される段階
になっても先般の SARSの新型くらいの認識で、誰が今日のパンデミックを予
見し得たのだろうか。

真に災難は忘れた頃にやって来る。

私達人類はどう対処すればいいのだろうか。

〇 畜産農家の苦闘の歴史

当事者でなければ、どうしても第三者的立場でしか見られないのは仕方のな
い事ですが、実は畜産農家ほどこの見えざるウイルスとの死闘を繰り返してい
る産業もないのではないでしょうか。

鶏の鳥インフルエンザやニューカッスル病、豚の豚コレラや口蹄疫、牛の狂牛
病や口蹄疫など常に襲い掛かる病魔と闘って来ました。

私自身の養鶏経営においては、幸いにも大事には至らなかったものの、どこが被害を受けても不思議ではない状況でしかなかったのです。

当時ある中堅規模の養鶏場が鳥インフルエンザにやられ、その報告が少し遅
れて問題視されたことがありました。

当然周囲10キロ圏内の養鶏場は同時に鶏卵肉の出荷停止となります。すると間もなくくだんの養鶏場の経営者夫妻が揃って首吊り自殺をしたとの報道が伝えられた時の衝撃は忘れられません。

明日は我が身ではと養鶏に携わる誰もが覚悟を迫られたのです。

明日の②に続きます。