コロナ禍 農的視点からの一考察・その⑤

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みのり農場 麻生 茂幸     
http://www.minori-karatsu.com/about/

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〇 古代からの塩の活用 お清め

畜産においての「自浄作用の環境創生」を述べて来ましたが、それでは肝心の 人間の生活にはどうすればいいのか。現代の科学技術がはるかに及ばない古代 より人々は環境の浄化を日常的に図って来たのです。

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人の葬儀に参加した際に私達は、「お清めの塩」を頂きます。それは土葬が当 たり前の時代、死んだ人が得体の知れない病気だった可能性もあり、その伝染を防止する為に身体に振りかけ、靴底を清めてきたのです。

また、新しい土地に家を建てる際などに神主を呼び、お祓いをしてもらいますが、神主は結界に塩と酒と米を振りますし、そして料亭などは玄関の両側に盛り 塩をするのです。

現代では単なる厄払いと運気を招くと形式化されていますが、塩の本来の働きを料理だけではなく日常の生活に活用していたのです。

雑菌の繁殖を抑え、乳酸菌や酵母菌など私達に有用な微生物の繁殖を助ける 作用のある塩の活用は、環境をも浄化する古代より伝わる英知なのです。

〇 木・竹酢の活用
一方炭を作る際の排出煙を冷やして出来たのが、木・竹酢です。その活用法が いろいろと研究されてきたのも近年のことなのです。

自然農法や有機農法を志して、まだ耕作地が熟成していない場合は、まだまだ病虫害の被害も受けやすいもの。そんな中で木・竹酢はその強酸性とミネラルの豊富さで様々な活用がなされてきました。

その独特のにおいも忌避効果があり、色んな農薬との混用も可能なのです。しかも水の分子を小さくして浸透性も高まるので、通常の農薬を半減可能な添加 剤ともなります。そのミネラルの多さから土壌改良効果も、さらには炭に一定濃度で吸着させて畜産の飼料添加物としても用いられているのです。

〇 野菜の病気に塩と木・竹酢の驚くべき効果
塩と木・竹酢の混合で、実に興味深い事例があります。みのり農場では鶏糞堆 肥と不耕起で20aほどの野菜を栽培しています。ほとんど無農薬なのですが、 中には収穫まじかでみるみるうちに病気にかかることもあるのです。

一般的にも産地をも揺るがす病気として玉ねぎのベト病があります。玉ねぎは一見病気に罹り難い野菜のように見られていますが、産地となれば農薬の散 布回数も多くなります。それでも暖冬で雨の多い年ともなればべと病などが大 発生し、産地が壊滅的な被害を被ることも報道で知られる通りです。

みのり農場でも例外ではなく、それでも無農薬にこだわり様々な実験を試み て来ました。そんな中で実に驚くべき効果が見えてきたのです。本来病気に罹る ことは、栽培する土壌の何らかの不具合からバランスが壊れ発病すると私達は捉えています。

しかし、一般的には高温多湿な条件がべと病を誘発するので徹底した防除が 繰り返されるのです。それでも完治することが出来ない年もあるのです。今年も また一部が発病してどこも農薬の散布を増やしています。

みのり農場の玉ねぎも葉先が枯れたり、根本まで枯れているのも出ているのです。このまま何らかの手当を施さなければ間違いなく全滅してしまう状態だったのです。