アイコン EV用バッテリー業界 LGとSKのバッテリー訴訟合戦 争い好きな韓国

Posted:[ 2020年10月19日 ]

問題はSKイノベーションがLG化学の社員を引っこ抜き、LG化学が持つ最先端車両用二次電池製造技術を取得している。その技術によりSKは米国で巨大工場建設を開始したことにあった。

LGは米国でSKの建設差し止め訴訟を行うとともに、本国の韓国でもLG技術をSKが盗んだとして告発した。
SKはLG元社員を雇っていることは認めているが、募集で入社したものであり、SKはLGの技術盗用などなく、訴訟は的外れだと反論している。
LGにしても、SKイノベーションのLG元社員たちからの証言は取れておらず、状況証拠だけでの立証は困難、しかし、LGはほか2社と比し独自性が強く、これまでにもサムスン電子と訴訟合戦を繰り広げた経緯もあり、双方、最高裁判決があるまで折れないだろう。どう見てもSKは不利だが、安価に処理できなければ時間稼ぎをする予定のようだ。

韓国の産業界は、韓国の国益からしてLGはSKと早期に和解すべきだとしているが、こうした安易な妥協を嫌うのがLGの体質でもある。
韓国では、サムスン電子はじめ韓国電子企業の幹部や技術者たちが中国企業へ高額転職し、知的財産権の流出問題がクローズアップされている。すでにある程度、中国への流出を念頭に法整備されており、当然、国内企業間にも適用され、LGの技術者を実質引っこ抜いたSKの犯罪性は歪めないだろう。



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韓国の報道によると、
 1年半にわたって米国で車両用二次電池(バッテリー)の訴訟合戦を繰り広げているLG化学とSKイノベーション。
最近、互いに対する非難のレベルを強め、場外での誹謗中傷合戦も激化し、相手を非難する文書も相次いで発表している。
LG化学が「破廉恥な振る舞いをしたSKイノベーションはメディアプレーをやめよ」と言えば、
SKイノベーションは、LG化学に対し「『訴訟パワハラ』をやめよ」と反論するといった具合。

バッテリーの営業秘密侵害訴訟を担当する米国国際貿易委員会(ITC)の最終判決が、本来の今月5日から3週間後に延期されたとき、業界では「交渉時間を稼げるため両社にとって好材料」との意見が優勢だった。
しかし、双方は依然として相手の求める賠償金について、根拠がないとして不満を隠さない。
LG化学は「数百億ウォン(約数十億円)の合意金を提示して、なかったことにしようと言うとは、話にならない」と主張している。
一方、SKイノベーションは「営業秘密侵害の根拠も明確に提示できない状況で、どうやって合理的な交渉が可能なのか」と真っ向から反発している。

「営業秘密侵害」で早期勝訴判決を受けたLG化学が、SKイノベーションと合意しないまま最終判決で勝訴したとしても、訴訟は長期化する可能性が高い。
SKイノベーションが判決を不服として米連邦高等裁判所に控訴するか、供託金を出して米国の行政府に60日間のレビューを申請するなどの選択肢がある。

訴訟の長期化に伴って不確実性が増大すれば、両社にとって負担となるのは間違いない。バッテリー工場の設立と次世代製品の開発などに膨大な投資資金が必要な中、既に両社は訴訟だけで約4000億ウォン(約360億円)を支出したといわれている。

競争の激しい世界のバッテリー市場で、不確実性は競争力の弱体化を意味する。
法的攻防が長期化すれば、世界的な完成車メーカー各社は、バッテリー供給の遅れなどの不確実性を避けるために、別の供給企業を探し始めることになる。

すでに中国1位のバッテリーメーカーCATLは、これまで韓国企業の主な取引先だった自動車メーカー各社と相次いで協力契約を結んでいる。
世界1位の自動車グループ・フォルクスワーゲンをはじめ、ドイツのダイムラーグループ、米国の電気自動車メーカー・テスラなどもLGとSKのバッテリーの割合を減らし、中国など供給元の多角化に乗り出している。

このところグローバル市場の競争構図は、個別企業同士の1対1の争いではなく、ジドウシャメーカー+電池メーカーというチーム同士の競争になっている。
以上、

SKイノベーションは、米アトランタにバッテリー生産の巨大工場を建設中であるが、労働ビザを持たない韓国人建設労働者を大量に送り込み、空港でそのまま追放された者(33人/今年5月)や現場に従事していた者(13人/今年9月)が逮捕される事件を発生させている。

欧州は、安全保障の面から、バッテリー産業の域内育成に乗り出している。
すでにスウェーデンの二次電池ベンチャーのノースボルトは瞬く間に巨大工場を建設し、VWとの合弁工場建設にも着手している。
欧州は、未来の核心事業である電気自動車のバッテリーを域外企業に依存すれば、域内の自動車産業をはじめ雇用まで打撃を受ける可能性があると判断している。
現行、車両価格に対するバッテリー価格の占める割合が1/3以上と高く、利益が域外企業に流出することさえ懸念している。(利益が出なければ研究開発投資に回す資金が捻出できず、企業は衰退する。利益を取ろうとすれば車両価格が上昇し、価格競争で負け、車両自体が売れなくなる)

欧州は自動車メーカーが合弁含む直接生産体制に移行する可能性は高い。
今年、EVの急速な普及により世界のバッテリー市場で1位になっているLG化学をはじめ、サムスンSDIやSKイノベーションは、巨大バッテリー工場を欧米各地に建設中であり、今後の展開にも支障をきたすことになる。

こうした韓国勢どうしによる知的財産権問題を早期に解決しなければ、SKの信頼感に限界が生じ、目先、自動車メーカーのバッテリー不足からバッテリーメーカーの囲い込みもあり納品できたとしても、その後、納品先が限定される可能性もある。(SKは東芝からメモリ半導体NANDの生産技術を盗んだ前科もある)

パナソニックは情けないのが、なんでも中途半端。サラリーマン経営者の限界なのだろう。テスラの普及車モデル3にはLG化学なども納品している。(サンヨーとテスラが当初開発提携、パナ社が継承したもの)
パナ社はトヨタにもくっついたが、新技術の開発力に乏しいのか、トヨタが開発した全固定電池のパナ社との小型化への共同開発は遅々として進んでいない。トヨタに依存し前世代電池のHV電池に執着しているようだ。たそがれ清兵衛、やるときにはやらねば・・・。

電池メーカーは全固体電池が完成すれば市場は一変する。
自動車メーカーもみすみす車両代の3~4割を占める電池代での利益を逃すことはなく、
①徹底して電池メーカーに競争させ安価に仕入れるか、
②電池メーカーと合弁して生産会社をつくり、電池利益を折半で受益するか、
③中小電池メーカーやベンチャーの電池開発メーカーを買収して内製化に乗り出すか、内製化率を高めることになる。

バッテリーはメモリ半導体のようなメーカー寡占にはならず、単価は競争により下がる一方、量産効果で利益を出す段階に移行してくる。


スクロール→

BYD

フォード

 

 

アウディ

 

 

ノースボルト

VW

 

 

パニソニック

テスラ

 

 

トヨタ

HV

 

独アキュモーティプ

メルセデス

 

 

中ファラシス

 

 

・中国のEVメーカーは除外

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