韓国格安航空会社(LCC)は14日、イースター航空が会社更生手続きを申請した。
今後、裁判所管理下で債務減免交渉とともに売却先探しを進める。同社は現在、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて国内線・国際線の約20路線の全便を運休している。
韓国内でLCCの更生手続き申請は初めて。
イースター航空は非上場の中堅LCCで、東京(成田)や大阪(関空)のほか札幌や福岡など日本の7都市にも就航していた。
韓国のLCCは6社、2017年1月から中国によるTHAAD制裁により、中国からのボッタくり用チャーター便が全面ストップ、LCC各社は日本へシフトして難を逃れていた。しかし、2019年7月からの韓国によるボイコットジャパンにより日韓路線は途絶え、急激に業績を悪化させる中、2020年2月からの韓国および世界での新コロナ感染拡大で万事休す状態に陥っている。
ボイコットジャパンでは、日本路線から切り替えて台湾や東南アジア、少し解禁された中国へ展開したものの、新コロナにより路線が国内便だけに消えた。
すでに同社買収の関心を示している企業は、湖南に拠点を置く建設会社1社と金融業者1社、私募ファンド(PE)2社の計4社だという。
イースター航空は日本路線の不振で実質行き詰まり、2019年12月に韓国LCC大手のチュジュ航空への身売りを推進、しかし、2020年2月には役員に対して報酬を支払えない状態に至り、同年3月にチェジュ航空と買収合意。ところが、新コロナの発生により旅客需要が大幅減少し続けチェジュ側が合意を撤回した。同社は600人をリストラし、その後も売却先を模索してきたものの、債務負担が大きく難航していた。
以上、