富山県は3日、ジェネリック医薬品製造大手の「日医工」(本社:富山市)に対し、業務停止命令を出す方針を固めたと報道されている。
記録の不備など、管理体制に問題があったと判断したもので、期間は約1ヶ月となる見込み。
日医工は、昨年3月から滑川市の工場で製造工程や品質管理の状況を調査した。その結果、品質試験の際の記録の不備などが発覚し、昨年12月と今年1月に高血圧薬など75製品を自主回収している。
健康被害は確認されていないが、富山県は、自主回収した製品数が多いことから、管理体制に問題があったと判断し、行政処分を出す方向で検討を進めていた。
処分は、「許可取り消し」「業務停止」「業務改善」のうちの「業務停止」で、期間は、富山第一工場の製造部門が30日前後、子会社などから医薬品を仕入れ販売することなどを含む製造販売部門が20日前後となる見込み。
同社は生産拠点を、北海道工場、山形工場、埼玉工場、静岡工場、愛知工場、岐阜工場、富山第一工場・富山第二工場、カナダのOmega・モントリオール工場、米国のSagent・ローリー工場とSterRx・プラッツバーグ工場を有している。
同社はエーザイや武田などからジェネリック部門を買収し、さらに米国のSagent Pharmaceuticals, Inc.を買収するなど、事業拡大を続けている。しかし、命を預かる仕事にもかかわらず足元では不正の山だった。
同社は工場をいっぱい持っているが、今年2月に今期のコア営業利益予想を65億円から30億円に下方修正している。前期は80億円だった。当今期修正予想に今回の業務停止を織り込んでいるかどうかは不明。
以上、報道参考
福井県あわら市の小林化工では水虫薬に睡眠導入剤を混入させ、239人に被害が及び2人が死亡する事件を発生させ116日間の業務停止処分を受けた。塩崎恭久氏が現在も厚労相だったら化血研のように潰されたことだろう。
同社は製造する約500製品の8割近い約390製品で虚偽の製造記録を作成していたことも発覚、41品を自主回収していた。
こんなことばっかりやっているから、日本のジェネリック医薬品の使用率が全体の30%台と低迷する元凶になっている。欧米では70%以上がジェネリック医薬品になっている。
ここは日本だ、中国ではない。
医薬品に限らず、ホワイトカラーのサラリーン経営者たちが利益至上主義に走っており、ピンからキリまで不正の山、日本品質など今や幻想に過ぎない。悲しい。
スクロール→
日医工
|
連結/百万円
|
18/3期
|
19/3期
|
20/3期
|
IFRS会計方式
|
売上高
|
164,717
|
166,592
|
190,076
|
営業利益
|
10,301
|
8,223
|
2,873円
|
経常利益
|
9,067
|
8,903
|
7,396
|
当期利益
|
8,070
|
6,864
|
5,133
|
総資産
|
278,364
|
306,838
|
336,819
|
自己資本
|
87,542
|
116,323
|
115,827
|
資本金
|
19,976
|
23,360
|
23,360
|
有利子負債
|
121,124
|
128,174
|
133,792
|
自己資本率
|
31.4%
|
37.9%
|
34.4%
|