九州が再び大雨に見舞われている。
中国大陸から九州・四国からほとんど同じ緯度で数千キロ伸びる秋雨前線、8月と同じく上海と九州の間の東シナ海上で雨雲が火山の噴火のように沸き立ち九州へ移動している。中には黄海、済州島あたり、対馬海域で濃い雨雲が発生し、水蒸気をさらに吸収しながら東へ移動しており、九州中部・北部、中四国に大雨をもたらしている。
東シナ海・黄海・対馬海域の海水温が熱帯並みに高くなっていることに起因し、前線上の低気圧に向け水蒸気が巻き上げられ、雨雲を形成、その雨雲に向かい、さらに水蒸気が巻き上げられ続けることにより、大雨をもたらしている。
今夏は太平洋高気圧がほとんど九州を覆わず、前線を朝鮮半島奥へ大きく押し上げなかった。大陸性高気圧が南下し、太平洋高気圧とのバランス=谷間が九州付近になった期間が長くなっている。