韓国で24日発表された23日の新規コロナ感染者数は、過去最多の2434人となった。
ソーシャルディスタンスの規制強化を図っている韓国にあり、それも一番厳しい首都圏での感染拡大は、衝撃をもって受け止められている。それに、まだ、秋夕の大型連休(18土、19~22日)を原因とするには早すぎ、今後の連休の副作用による地方の増加が懸念されている。
ここ1週間の感染者数推移
9月17日2,087人→1,909人→1,604人→1,729人→1,720人→1,716人→23日2,434人
韓国では、首都圏での感染拡大が地方へ波及する傾向が顕著に見られるが、今回も全人口の半分を占める首都圏の感染者が急増している。
首都圏のソウル市が907人、ソウル市を取り巻く京畿道が708人、黄海側で国際空港がある仁川市で140人の計1755人と全体の72.1%を占めている。一方、地方では顕著な増加は見られていないが、秋夕連休での里帰りや観光での大移動により、地方でも今後の感染増が懸念されている。
なお、23日のPCR検査数は246,568件(連休明けで多くなっている)(日本の9/22日の検査数は95,328件)、
疑い申告テスター数は70,616人、
首都圏一時スクリーニング検査所の検査件数は152,338件(確定者469人)、
非首都圏一時スクリーニング検査所の検査件数は23,614件(確定者76人)
ワクチン接種率は9月23日までに
1回以上が72.3%、3,657万人
接種完了者数が44.0%、2,220万人
に至っているが、ワクチン接種率効果が見られない感染者数の結果となっている。
理由としては、現在感染が広がっているデルタ株の場合、
韓国も高齢者や療養病院患者、医療関係者を優先接種しており、感染力が強いデルタ株に対して社会活動が一番活発な青年層の接種が遅れていること。
未完了者が人口の半分以上であり、そうした人たちが感染リスクにさらされていること。
ブレイクスルー問題、ワクチン接種は韓国でも進んでいるが、完了率からしてアストラゼネカ(AZ)製が高くなっている。ファイザー製でも接種完了後2週間経過後の非有効率は12%あり、AZ製では約30%とされ、こうした非有効率者の感染リスクも考慮する必要がある。
まだ接種していない18歳未満が約715万人、人口比で14%おり、幼稚園や学校などでの感染、家庭内感染などにも影響を与えている。
また、不法滞在外国人が39万人(2019年12月末、その後移動制限)おり、そのほとんどは首都圏に居住していると見られ、隠れた感染拡大のリスク者と見られる。
ワクチンは万能ではない。
新たな悪性変異株が出現する前に収束させる必要がある。
スクロール→
韓国のワクチン接種状況 9月23日現在
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人口(人)
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51,300,000
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1回以上
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完了
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AZ製
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11,087,000
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10,328,037
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ファイザー製
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20,028,070
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9,741,931
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モデルナ製
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4,596,466
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1,091,666
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J&Jヤンセン製
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1,420,646
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1,420,646
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合計
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37,132,182
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22,582,280
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接種率
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72.4%
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44.0%
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未接種・未完了者数
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未接種・未完了
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14,167,818
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28,717,720
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人口比
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27.6%
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56.0%
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