アイコン 中国の文春砲CCTV「315晩会」 標的は野菜加工会社 日本にも輸出

Posted:[ 2022年3月24日 ]

中国で活動する企業が最も恐れる国営中国中央テレビ(CCTV)の特別番組「315晩会」が今年も放送された。「世界消費者権利デー」の3月15日に毎年放送され、企業に潜入取材し、消費者に重大な被害を与えているとする実態を告発している。
 今年やり玉に挙がったのは、湖南省岳陽市の湖南插旗菜業という野菜加工会社。輸出向けの白菜の漬物は専用工場で加工していたが、国内向けは近くの農村に掘られた穴で作業していた。作業員は裸足か靴をはいたまま白菜を踏み付けながら作業し、たばこの吸い殻を白菜に投げ捨てていた。放送と同時に、地元当局が違法性を調査している。
 同社の公式サイトによると、中国のインスタントラーメン大手・康師傅や中国ケンタッキーフライドチキン(KFC)が取引先で、日本や米国、ドイツ、オーストラリア、韓国など十数か国に輸出しているという。

「315晩会」は、潜入取材後に正式に企業へ事実を確認せず、そのまま放送するのが基本スタイル。
当該企業も放送で初めて自社がターゲットになったことを知る。
ここで「まずは事実関係を確認したい」と悠長なコメントをすると、消費者から「悪質な行為をしている上、開き直っている」とレッテルを貼られてしまうため、迅速な対応が必要。

 



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湖南插旗菜業の経営者は番組翌日の16日、「私たちの誤りであり、消費者に心からおわびする。検査を受け入れ、今後は一から改善していく」と表明した。
取引先の康師傅も同日、「湖南插旗菜業はわが社の仕入れ先であり、契約をすぐ打ち切った。
今回の問題は管理上のミスであり、消費者の信頼に応えることができなかった」と謝罪した。
中国KFCを経営する百勝中国は「湖南插旗菜業とわが社にはいかなる契約関係も存在しない。同社の公式サイトから誤った記述を削除するようただちに申し入れた」と火消しに努めた。

今年の番組ではこのほか、
ミャンマーの翡翠(ひすい)の産地に滞在しているふり(実際は中国にいる)をしながら「交渉して格安で手に入れた高級翡翠を現地から届ける」とインターネットでライブ販売をした業者、
実質「当たり」がない宝くじセットを販売していた業者、
トウモロコシやキャッサバで作った春雨を「サツマイモ春雨」「ヤマイモ春雨」などとうそをついて販売していた業者などが取り上げられた。
古い基本ソフト(OS)を使った子どものスマートウオッチが不正アクセスされ、行動履歴や個人情報を読み取られていた問題も取り上げた。
1991年から始まった「315晩会」は、これまで米アップル(Apple)やナイキ(Nike)、スターバックス(Starbucks)など大手外資企業も標的としてきた。
昨年の番組では、米住宅設備大手・コーラー(Kohler)が監視カメラで来店者の顔や個人情報を無断で収集していたと取り上げ、同社はすぐに店頭からカメラを取り外した。
日産自動車は高級車インフィニティの故障を巡り、顧客に口止めを求めたと指摘され、「心からおわびする」と謝罪した。
企業側の主張を事前に取材しない取材スタイルは時には誤報を生み、「言いがかり」に近い内容もあるとの指摘もある。
番組を放送するCCTVは国営なので、政府の施策や時々の社会の流れも「標的」選びに反映されているともいわれる。
視聴者もそうした背景は分かっているが、企業の裏側に迫る番組の人気は根強く、一種のショーのように企業の対応を注目する。
そして企業側は「問題アリ」とみなされるとイメージダウンや不買運動、株価低落に発展する恐れがある。
中国で活動する企業の間では「315晩会対応マニュアル」が広まっているとも言われ、企業の危機管理能力や「瞬発力」が問われている。
以上、東方新報参照

なんでもありの中国
隣国でもキムチ名工の会社で腐れ白菜キムチ問題がSNS上でのリーク映像により発覚していた。

 

 


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