ゼネコン業界は都心の大再開発を多く抱え順風満帆のようであるが、東京五輪景気が空振りに終わり、新コロナ経済対策も貧困対策やインフレ対策が中心、土木で下支えする国土強靭化迅速化計画も今一となっている。
2022年3月期のゼネコン上位20社の決算と受注状況
AB氏であれば、日銀黒田氏と連携し、限度なく国債発行をバックに建設業対策も講じようが、一応、財政規律派の岸田政権となり、大判振る舞いは期待できないそうにない状況。
ゼネコン業界は都心の大再開発を多く抱え順風満帆のようであるが、東京五輪景気が空振りに終わり、新コロナ経済対策も貧困対策やインフレ対策が中心、土木で下支えする国土強靭化迅速化計画も今一となっている。
2022年3月期のゼネコン上位20社の決算と受注状況
AB氏であれば、日銀黒田氏と連携し、限度なく国債発行をバックに建設業対策も講じようが、一応、財政規律派の岸田政権となり、大判振る舞いは期待できないそうにない状況。
これまでの営業利益率の高さからすれば良過ぎ、その反動が来てもおかしくない時期にさしかかっている。
アベノミクスと東京五輪に向けた大再開発により地価が高騰、建設資材などの建設コストも上昇、資源の国際価格が高騰、円安(22/10月の前年比で30%円安)により建築資材の国内市場価格は軒並み上昇している。
木材価格は米材の国際価格は一時4倍高までなったものの、米国のインフレ退治策で現在は新コロナ以前の価格までほぼ戻っている。しかし、日本価格は円安により高騰が続いている。
マンションの販売価格も上昇し、首都圏マンションの今年6月までの上半期の市場供給量は12,716戸で前年同期比▲4.2%減となっている。7~9月期でも前年同期間比▲11.9%減の5,466戸となっており、建築コスト増=販売価格高にデベロッパーが開発を遅延させている可能性も高くなっている。ただ、住宅着工戸数と販売=供給とはタイムラグがあり、下記のように住宅着工戸数が回復基調にあり、今後の販売個数も増加するものと見られる。
住宅新築着工戸数/国交省 |
||||||
|
総戸数 |
賃貸 |
分譲マンション |
|||
4~3月 |
着工数 |
前年比 |
着工数 |
前年比 |
着工数 |
前年比 |
2015年度 |
920,537 |
4.6 |
383,678 |
7.1 |
118,432 |
7.5 |
2016年度 |
974,137 |
5.8 |
427,275 |
11.4 |
112,354 |
-5.1 |
2017年度 |
946,396 |
-2.8 |
410,355 |
-4.0 |
108,278 |
-3.6 |
2018年度 |
952,936 |
0.7 |
390,093 |
-4.9 |
119,683 |
10.5 |
2019年度 |
883,687 |
-7.3 |
334,509 |
-14.2 |
111,615 |
-6.7 |
2020年度 |
812,164 |
-8.1 |
303,018 |
-9.4 |
108,188 |
-3.1 |
2021年度 |
865,909 |
6.6 |
330,752 |
9.2 |
102,762 |
-5.0 |
1~9月比較 |
||||||
21/1~9 |
643,120 |
1.0 |
239,513 |
4.2 |
77,526 |
-7.5 |
22/1~9 |
636,673 |
4.7 |
256,241 |
7.0 |
82,691 |
6.7 |
首都圏 |
||||||
22/4月 |
26,111 |
6.7 |
10,970 |
10.8 |
5,585 |
9.1 |
22/5月 |
23,282 |
-9.8 |
10,145 |
-1.9 |
3,612 |
-29.0 |
22/6月 |
24,841 |
-5.2 |
10,681 |
0.3 |
3,719 |
-19.5 |
22/7月 |
25,351 |
2.5 |
11,665 |
13.7 |
3,532 |
-12.8 |
22/8月 |
26,480 |
5.9 |
10,957 |
7.5 |
5,381 |
26.1 |
22/9月 |
26,047 |
12.9 |
11,795 |
17.1 |
3,961 |
41.7 |
↓スーパーゼネコンの営業利益率の推移 例、大成建設
例、大成建設の決算推移(連結) |
||||
/億円 |
売上高 |
営業利益 |
←前期比 |
営業利益率 |
2012/3期 |
13,235 |
364 |
0.5% |
2.8% |
2013/3期 |
14,164 |
356 |
-2.4% |
2.5% |
2014/3期 |
15,334 |
537 |
51.0% |
3.5% |
2015/3期 |
15,732 |
704 |
31.0% |
4.5% |
2016/3期 |
15,458 |
1,174 |
66.8% |
7.6% |
2017/3期 |
14,872 |
1,408 |
19.9% |
9.5% |
2018/3期 |
15,854 |
1,818 |
29.1% |
11.5% |
2019/3期 |
16,508 |
1,533 |
-15.7% |
9.3% |
2020/3期 |
17,513 |
1,677 |
9.4% |
9.6% |
2021/3期 |
14,801 |
1,305 |
-22.2% |
8.8% |
2022/3期 |
14,302 |
960 |
-26.4% |
6.7% |