今やEVはあちこちの大手メーカーが造り、テスラの独壇場ではまったくなくなっている。そうした中、中国では価格戦争に巻き込まれ、BYDに淘汰されようとしている。
テスラとiPhoneのブランド価値にどれほどの差があるか知らぬが、中国大手の国産車の性能も上昇し、iPhone のようなブランド価値でテスラ車を購入する人たちはますます少なくなってきている。テスラの販売増はマンネリ化している値下げをさらに引き下げることでのみ販売台数を増加させ、同社の収益性の低下を助長している。中国では消費者の景気が悪く、価格指向も強くなっている。
値下げ続く
中国でのモデル3の場合、
昨年10月29万5300元→25万9900元に値下げ、今年1月に26万1400元→24万5900元に→今年4月には23万1900元まで下げている。
今年7月販売台数が急増しており、何か営業施策を取った可能性もある。昨年8月にはテスラ所有者の紹介があれば3500元のキャッシュパックを実施していた。
2024年1~6月期のテスラ車の世界販売(納車)台数は前年同期比▲6.6%減の83万766台。2023年の世界販売台数は180万台、2024年の計画は220万台となっている。
中国ではEVの購入補助金がなくなっていたが、今年に入り、景気刺激策の一環で5年以上経過した車両の新エネ新車への乗り換えについて補助金を支給している。しかし、不況が浸透し6月・7月と前年の販売台数を割り込んでいる。
本家の米国でのテスラ車は、富裕層の環境派に一巡したとたん落ち込んでいる。ピークは2023年夏場ではなかったろうか、米IRA法に基づき年初から購入補助金が付き、2~3割増で推移していた、9月からその伸び率は大幅鈍化、同社は12月には大幅値下げ攻勢をかけ、一時的に販売台数を2.5割増と回復させたものの、今年に入り1・2月は1桁台の伸び、3月から7月の5ヶ月連続でマイナスが続いている。
大手メーカーはEVを大量生産、しかし、昨年秋からブレーキがかかり、各社は値下げ競争しての販売、中古車価格が大幅下落、EVの購入意欲を失しさせている。
補助金が付いても高い、充電インフラが不十分、極寒地では走行不安定、火災リスクなどなど
米国は民主党と共和党の支持層が半々、こうした企業はあえて政治色は前面に押し出さないのだが、テスラ・マスク氏はトランプ支持を表明、4500万ドルを7月から毎月トランプ陣営に寄付するとも発表している。こうしたマスク氏の動きは民主党支持者には嫌われ、現在ではEVメーカーの選択肢が大幅に増加して中でもあり、EV購入希望者であってもテスラ以外を選択する人が多い。
共和党は今やトランプ党、米国が締結していた気象温暖化防止のパリ協定、トランプ氏は2017年1月の大統領就任早々廃棄、ガソリン車の大型車に乗ろうと呼びかけ、今に続き、こん日までピックアップトラックの全盛となっている。このようにトランプ党はEV拒否派が多く、環境規制撤廃派がトランプ派の実像、マスク氏のトランプ支持で共和党員のテスラ車購入がどれほど増加するのだろうか。値下げしても購入者が前年比で増加しない現実は、確実に民主党支持者の購入が減っているようだ。
7月は世界3大経済圏の米国と欧州でテスラ車はマイナスとなっており、マスク氏のトランプ陣営への選挙支援が原因して、テスラ車そのものの販売がどうなるのか見当もつかない。来年にはSONY+HONDAがEVを投入し、テスラの一人勝ちはすでに終了した感が強い。
昨年のテスラの販売実績は、年末値下げを強行して駆け込み目標達成の180万台、今年の目標は220万台、2030年2000万台目標はすでに放棄したものの、EVそのものに対する評価は日増しに落ちている。
一方で、EVはすでに価格競争から値下げを繰り返し、今や、テスラ社の英器用利益率は普通の自動車メーカーの利益率となんら変わらなくなっている。それも月を重ねるごとに悪化し、救いようがなくなってきている。
政治に首を突っ込みば、それなりのリスクは覚悟すべきではないだろうか。
スクロール→
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7月 欧州 EV販売状況
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2024年
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7月
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前年比
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1~7月
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前年比
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BMW
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14,809
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30.0%
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97,525
|
49.0%
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テスラ
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14,561
|
-16.0%
|
178,700
|
-12.0%
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VW
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12,213
|
|
88,445
|
-25.0%
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ボルボ
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10,533
|
|
82,585
|
104.0%
|
|
Audi
|
8,618
|
|
57,456
|
3.0%
|
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ベンツ
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8,365
|
|
61,058
|
12.0%
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プジョー
|
6,361
|
|
50,978
|
7.0%
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現代自
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6,292
|
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41,208
|
9.0%
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|
その他
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57,548
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総販売台数
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139,300
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※ 今年4から6月の米国のEV販売台数は、前期比11.3%増の33万463台と増えている、しかし、テスラは▲12.7%減の15万3100台となり、シェア50%も割り込んでいる。
8月・9月も2桁減の場合は、大統領選挙戦終盤に差し掛かっており、いよいよ政治色の反動と見たほうが賢明だろう。中間層以上に多い環境派のほとんどは民主党支持。テスラ車は今や値下げしても売れなくなっている。
スクロール→
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テスラ 販売台数(米国市場)
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米国
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22年
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前年比
|
23年
|
前年比
|
24年
|
前年比
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1月
|
40,165
|
62.6
|
49,556
|
23.4%
|
53,830
|
8.6%
|
|
2月
|
42,742
|
98.3
|
53,215
|
24.5%
|
54,045
|
1.6%
|
|
3月
|
47,953
|
108.0
|
58,859
|
22.7%
|
50,400
|
-14.4%
|
|
4月
|
48,432
|
86.9
|
57,250
|
18.2%
|
47,300
|
-17.4%
|
|
5月
|
47,706
|
73.8
|
58,377
|
22.4%
|
51,600
|
-11.6%
|
|
6月
|
42,757
|
87.0
|
59,635
|
39.5%
|
54,200
|
-9.1%
|
|
7月
|
42,813
|
36.9
|
58,142
|
35.8%
|
48,000
|
-17.4%
|
|
8月
|
43,691
|
50.3
|
58,432
|
33.7%
|
|
|
|
9月
|
44,576
|
39.6
|
51,451
|
15.4%
|
|
|
|
10月
|
43,198
|
38.8
|
50,666
|
17.3%
|
|
|
|
11月
|
43,453
|
17.8
|
51,100
|
17.6%
|
|
|
|
12月
|
44,923
|
-4.9
|
56,481
|
25.7%
|
|
|
|
合計
|
532,409
|
48.2
|
663,164
|
24.6%
|
359,375
|
-9.1%
|
スクロール→
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中国市場 テスラ販売台数
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モデルY
|
モデル3
|
計
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|
23/7月
|
43,961
|
20,324
|
64,285
|
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24/7月
|
41,405
|
32,712
|
74,117
|
|
前年比
|
-5.8%
|
61.0%
|
15.3%
|
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|
23/1~7月
|
360,525
|
180,299
|
540,824
|
|
24/1~7月
|
298,384
|
202,356
|
500,740
|
|
前年比
|
-17.2%
|
12.2%
|
-7.4%
|