
まるでJFEの背中を遠目に眺めながら、「うちはうち、よそはよそ」と言わんばかりに沈黙を守っているのが、あの天下の川崎重工業。
いや、正確には沈黙というより、“音無しの構え”である。
さて、かつての兄弟分・三菱重工に「なんとかしてくれんかな」と心の中で手を合わせてみても、そんなもん無駄です。三菱は動きません。夢見るのは勝手ですが、夢から覚めた方が早い。
とはいえ、JFEに完全に置いて行かれるわけにもいかず、「おっと、それ以上離されちゃ困る!」とばかりに、目に見えぬ努力はしているようである。でも、残念ながらその努力、ぜんぜん見えてない。

というのも、地元筋によれば――「川重の名前?聞かんねぇ」とのこと。はい、出ました、営業力ゼロ疑惑。
その原因は、あの伝説の“大村湾潜航作戦”か? もはや水中からチラ見してる場合じゃありません。そろそろ地上戦、始めましょうよ。
とはいえ、東京では多少違うようで、どうにか動いているご様子。
嫌がるA・A建設を連れ回しては「お前も動け!」と喝を入れているそうですが、そのA・A建設がまた動かない。というか動く能力が希薄である。
動かぬ相棒と進まぬ計画、そこに川重の焦りがにじみ出ている。
さらに、ある筋の話によると、川重の想いは肝心の“お上”にはまったく届いていない模様。
あらま、全然伝わってないじゃないですか。それに気づいた川重さん、いつもの伝家の宝刀を抜いてきたようである。

♪ 金額一番、提案二番、三時のおやつは忘れずに ♪
ええ、これが川重流の突破作戦。でもこれ、今どき通用します?相手はあのしたたかJFEですよ?
この調子じゃ、また水をあけられるどころか、沈没コース一直線。
ここまで来ると、もう言わざるを得ません。
「もう少ししっかりせぇや、川重さん。」
JC-net・日刊セイケイ編集長・中山洋次