アイコン ネクスペリア半導体輸出再開、米中首脳会談で解決 中蘭交渉が次の焦点に・・・

Posted:[ 2025年11月10日 ]

国で行われた10月30日の米中首脳会談で、レアアースと大豆の問題だけではなく、中国がオランダ政府に対する対抗策で採ったネクスペリア製半導体のパッケージ製品の禁輸措置を、米国への輸出について解禁させ、それが中国政府の11月1日の輸出申請に基づく中国の輸出再開となっていた。
なお、中国当局は11月7日までにネクスペリア半導体およびパッケージ製品の輸出規制を全面解除したと発表した。
8日の声明では、オランダ政府に対し中国企業の権益を保護するための具体的措置を取るよう求めるとともに、グローバルな半導体サプライチェーンの安定を回復するための実質的な行動はいまだ取られていないと警告した。・・・火種はそのまま残っている。



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<問題の4点>
①オランダ政府=蘭ネクスペリアは、生産量の70%のパッケージ化を行っている東莞工場への半導体輸出を停止しており、東莞工場の在庫が切れれば東莞工場=中国から輸出はできなくなる。(フィリピンとマレーシアで計30%生産)

②蘭ネクスペリアは、自動車メーカーに迷惑をかけないとしているが、すでにホンダなどで問題となっており、すぐに東莞工場分を代替生産できるようなパッケージング工場などどこの国にもない。

③蘭ネクスペリアは10月13日以降、東莞工場から出荷された製品についてはその品質を保証しないと表明済み。

④蘭ネクスペリアをオランダ政府が接収(蘭政府が経営管理)するほどの大事件とは、
蘭ネクスペリア本社と東莞工場間の問題が解決していない。
冷戦時代に法制化された法を初めて適用したオランダ政府と蘭裁判所、蘭政府は安全保障問題なのか、中国側からの支払問題なのか定かにしていない。
蘭ネクスペリアの親会社の聞泰科技が東莞工場とどのように関係しているのかも定かではない(聞泰が東莞工場を支配しているとの報道もあるが・・・)。

<10月30日の米中首脳会談でネクスペリア製半導体問題は解決、但し・・・>
11月1日の中国商務部の発表と同日に、米国政府も声明を発表していた。
ブルームバーグの報道によると、ホワイトハウスは中国がネクスペリアの中国工場からの出荷再開を承認したとしている。
ホワイトハウスは声明の中で、世界の自動車産業における半導体不足を緩和することが目的であると説明した。
報道によれば、10月30日のトランプ大統領と習近平国家主席の会談で合意された枠組みに基づき、中国工場の出荷が再開されることになったという。
結果、最近の米中首脳会談を通じて、ネクスペリアの中国工場からの輸出再開を含む一時的な貿易合意が成立したとみられる。

中国側の供給再開は、米国との交渉の中でやむを得ず受け入れた妥協措置と解釈される。
オランダ政府は5日、中国企業の傘下にある半導体メーカー、ネクスペリアの支配権の裏付けとなっている大臣命令を一時停止する用意があると表明した。
世界の自動車生産に影響を及ぼしかねない中国との対立を緩和する狙いがある。

オランダ政府は、中国が重要半導体の輸出を再開すれば、この大臣命令を棚上げする方針だという。この命令は政府に対し、ネクスペリアの経営判断を阻止したり、変更したりする権限を与えていた。
  
ネクスペリアはオランダに本社を置くが、2019年に中国の通信機器メーカー、聞泰科技(ウィングテック・テクノロジー)に買収されていた。

複数の関係者によれば、
半導体供給の再開が今後数日内に確認されれば、オランダ政府は早ければ来週にも大臣命令を停止する意向。
ネクスペリアと中国事業との間の財務問題も、解決が必要になる見通し。

緊張緩和の兆しとして、
オランダ政府は11月6日夜の声明で、「ネクスペリアの中国部門が今後数日以内に半導体供給を再開する見込み」だと発表した。
  
オランダのカレマンス経済相は声明で、「中国当局との協議が建設的に進んでいることを踏まえ、オランダ政府は、中国から欧州および世界各地への半導体供給が今後数日でネクスペリアの顧客に届くと確信している」と表明した。

<ホンダ・ボッシュ>
 ホンダはメキシコ工場で、10月28日一部車種で生産停止に追い込まれたが、中国側から輸出再開の通知を受けたとしたという。しかし、正常に戻るには11月21日ころになるとしている。
 自動車部品大手の独ボッシュは納品が再開されたとしているが、多くの部品工場で生産調整を行っており、正常に戻るには時間を要するとしている。

経過、
①蘭ネクスペリアと中国の東莞工場および聞泰科技との間でいくつかの重大問題が発生。
オランダ政府がネクスペリアを国有化するにあたり、当初問題にしたのは安保上の問題、

②オランダの裁判所が9月30日付で、非常時に重要な物資へのアクセスを確保するため定められた「物資利用法」を初めて判決・発動し、蘭政府は10月1日、国有化の措置をとった。

(中国からオランダ本社へ支払いがなされていないという財務・支払問題となり、
そして、今回、中国から半導体が送られていないという問題に変遷させている)

③中国政府はネクスペリア製半導体を組み込んだパッケージング製品の輸出を禁止、各国の自動車メーカーの批判が蘭ネクスペリアオランダ政府に向けられるように策略した。

中国企業が親会社、完全子会社のネクスペリア、そしてネクスペリアの東莞工場、
なお、親会社の聞泰科技は米国制裁のエンティティリスト会社であり、ネクスペリアは東莞工場を含めて聞泰科技を通して海外企業へ販売することは不可能に近い。
バイデン政権は2024年12月2日、中国の半導体および関連企業136社をエンティティリストに追加したと発表した。その中で、「国内パワー半導体とODMメーカーの聞泰科技と子会社(安世半導体(=ネクスペリア東莞工場)は含まず)」もリストに含まれている。

今回のオランダの措置は、似たような法を制定している国々では、中国企業の完全子会社だろうと、中国企業の現地工場であろうと、法により接収できる道を切り開いた点が注目される。

ただ、もう一つの見方は、
ネクスペリア問題は、トランプ政権が仕方ものとも見られている。
米政権は6月オランダと交渉、その際、
オランダに対してネクスペリアの代表(CEO)から中国人張学政氏(CEO)を外せ、さもなくば、オランダ政府もしくはネクスペリアに対して何らかの措置を取るというものだったという。

(バイデン政権は2024年12月2日、ネクスペリアの親会社である聞泰科技をエンティティリストに入れた(中国の半導体関連企業136社制裁の1社))。親会社の制裁では子会社群も同時に制裁対象となるが、ネクスペリア=安世半導体は制裁から除外されていた。トランプ政権はネクスペリアの知的財産が親会社の聞泰科技に流出すると噛み付いたようだ。しかし、バイデン政権はネクスペリア製半導体の自動車産業に与える影響を十分把握、トランプ政権はいつも何も考えず材料探しに没頭した結果と見られ、中国タタキの材料を増やそうとしたようだが、中国から逆攻勢に出られ、手打ちとなったようだ。・・・4月の相互関税では、無人島に対して一律関税外の対米黒字制裁である相互関税をかけると発表した疎かな集団がトランプ政権の実態)

トランプ政権に迎合してオランダ政府が10月1日、
ネクスペリアの経営権を剥奪して国有化、
CEOも更迭、
ネクスペリア製半導体の中国(東莞工業)輸出停止措置、
蘭ネクスペリアは中国口座を凍結。
10月13日以降、中国から納品されるネクスペリア製品に対しての保証は検査などが管理できないため保証しないと発表した。

中国側は対抗措置として、
10月4日、政府令でネクスペリア製品の輸出を停止した。東莞工場の従業員の給与が、蘭本社により東莞工場(現地法人と見られる)の口座が凍結され、東莞工場の従業員に給与が支払えない状況に陥った。
10月28日、ホンダのメキシコ工場がネクスペリア製半導体のパッケージ製品の不足から、生産調整に入ると発表した。

オランダ側に一貫性がないのは、冷戦時代に法制化され1回も執行していない商品供給法を盾にして裁判所で認可を取り、同法に基づきネクステリアに対して1年間の暫定統治に入った。
 当初はネクスペリアの知的財産権の流出を問題にし、次に中国側からオランダ本社に支払いがない問題にすり替わり、今ではパッケージ製品の輸出停止の解除問題に摩り替っている。
 10月14日に中国からの輸出されるネクスペリア半導体パッケージ製品は保証できないと公言しておきながら、輸出しているか確認が取れることが、中蘭交渉の1歩目になる都市、すでに水面下で交渉しているという。
米中交渉でトランプの要請に基づき、ネクスペリア製品の輸出を再開するとした中国、
一方、保証できない製品がネクステリア顧客へ輸出されており、オランダ政府はどう説明するのだろうか。
 オランダ政府は、2019年に聞泰科技が買収する段階で、国家として拒否権を発動すべき事案。今になって騒ぐ愚かさをさらけ出している。2019年当時にはすでにドイツでは最先端企業の中国企業への売却を拒否権を行使して禁じていた。

ネクスペリアの製品は、技術的にはそれほど難しい技術ではないものの、すでに顧客の囲い込みが進み、ライバルが少なく、その影響は自動車産業から家電に至るまで幅広い。

一度あることは何度でもある。今後自動車メーカー系は仕入先を分散化させる可能性が高く、安価であるものの何億個という大量生産で利益を上げるシステム、今後、一部が他社に大量生産を条件に発注し、流れる可能性もある。

オランダ政府は米政権に弱腰、すでに蘭ASML製の半導体製造装置の対中輸出を、米主導で禁止させている。売上高に換算すれば何千億円にもなる対中輸出だった。西側として米国に乗るしかないが、米国にスキを与えたらあらゆることにツケ込むのがトランプ政権でもある。


 

 

 


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