食品の自主回収が相次いでいる。消費者庁のリコール情報サイトには7月9日、富澤商店の「小麦ふすま」、K&Aの「レモンケーキ」、カネカシーフーズの「朝飯めかぶ35g×4P」「朝飯おくらめかぶ35g×4P」など、複数の食品回収情報が掲載された。異物混入やカビの発生、賞味期限の誤表示などが理由で、各社は対象商品の回収や返金、交換対応を進めている。
富澤商店の「小麦ふすま」は、機械部品とみられるプラスチック片が混入した可能性があるとして、7月7日から返金・回収対応を開始した。対象商品は「小麦ふすま」で、消費者庁の詳細情報では「異物(機械部品(プラスチック片))混入」とされている。
K&Aが展開するPOINT ET LIGNEの4店舗で販売された「レモンケーキ」についても、カビのようなものが発生したとして返金・回収の対象となった。対応開始日は7月7日で、消費者庁の情報では「カビのようなものの発生」とされている。
また、カネカシーフーズの「朝飯めかぶ35g×4P」と「朝飯おくらめかぶ35g×4P」は、賞味期限の誤表示が判明した。表示は「2027.7.10」とされていたが、正しくは「2026.7.1」だった。東北地方のイオン東北、イオンビッグで販売された商品が対象で、7月4日から交換・返金対応が行われている。
このほか、首都圏のarmadillo bakes&coffeeで販売されたコンクリートコーヒーワークスの「かりんとうフィナンシェ」でも、カビ発生のおそれがあるとして交換・返金対応が始まっている。
食品リコールは、消費者の健康被害を未然に防ぐための重要な仕組みだ。消費者庁によると、食品表示法改正を受け、アレルゲンや消費期限など安全性に関わる表示に誤りがあった食品の自主回収について、食品関連事業者に行政機関への届出が義務付けられている。令和3年6月からは、食品表示リコール情報サイトで自主回収情報を一元的に集約している。
同庁がまとめた令和7年度の食品自主回収の届出件数は1745件。このうち、喫食により重篤な健康被害や死亡の原因となり得る可能性が高い「CLASSI」は1239件にのぼった。実際に健康被害が報告されたものは32件で、菓子類が15件、調理食品が13件だった。
自主回収の背景には、製造工程での異物混入だけでなく、ラベル作成時の誤入力や入力漏れ、貼り間違いといった表示ミスも多い。消費者庁は、アレルゲンや期限表示の誤りは重篤な健康被害につながる可能性があるとして、食品関連事業者に現場レベルでの確認徹底を求めている。
気温や湿度が高くなる夏場は、食品の保存状態や期限表示への注意が一段と求められる。消費者は、手元の商品名や賞味期限、購入店舗などを確認し、対象商品に該当する場合は喫食を避け、購入先や事業者の案内に従って返金・交換などの対応を受ける必要がある。