神奈川県葉山町に本拠を置く老舗料理店・和菓子店の「日影茶屋」が、和菓子販売店「菓子舗 日影茶屋」の7店舗を10月末までに順次閉店することを発表した。10月10日付の公式発表によるもので、神奈川県内6店舗、東京都内1店舗が対象となる。
日影茶屋は1661年創業とされ、360年以上の歴史を持つ老舗。1992年に和菓子の小売事業を開始し、百貨店や駅ビルなどへ販売拠点を広げてきた。
10月12日時点の公式店舗一覧には12店舗が掲載されており、今回の7店舗はその58.3%に当たる。一方で、同社は2025年にも横浜髙島屋と青葉台に和菓子店を開設しており、新規出店から約1年で既存店舗網の大幅な縮小が発表された形となった。
神奈川6店・東京1店が閉店対象
今回、閉店が発表された店舗は次の7店舗。
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店舗名 |
所在地 |
施設・出店先 |
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逗子店 |
神奈川県逗子市 |
逗子駅周辺 |
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さいか屋藤沢店 |
神奈川県藤沢市 |
さいか屋藤沢1階 |
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さいか屋横須賀店 |
神奈川県横須賀市 |
さいか屋横須賀1階 |
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ルミネウィング大船店 |
神奈川県鎌倉市 |
大船ルミネウィング3階 |
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ルミネ荻窪店 |
東京都杉並区 |
ルミネ荻窪1階 |
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西武東戸塚店 |
神奈川県横浜市戸塚区 |
西武東戸塚店1階 |
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キュービックプラザ新横浜店 |
神奈川県横浜市港北区 |
キュービックプラザ新横浜3階 |
7店舗は10月末までに順次閉店するとしているが、店舗ごとの具体的な最終営業日は公表されていない。また、閉店理由についても公式発表では明らかにされていない。
東京都内ではルミネ荻窪店が、公式の和菓子店舗一覧に掲載されている唯一の店舗となっている。
葉山本店など5店舗は営業継続
今回の閉店は、日影茶屋の和菓子販売事業すべてを終了するものではない。公式発表でも、その他の店舗は引き続き営業するとしている。
10月12日時点の公式店舗一覧で、今回の閉店対象に含まれていない店舗は次の5店舗となる。
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営業継続対象店舗 |
所在地 |
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葉山本店 |
神奈川県三浦郡葉山町 |
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鎌倉小町店 |
神奈川県鎌倉市 |
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そごう横浜店 |
神奈川県横浜市西区 |
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横浜髙島屋店 |
神奈川県横浜市西区 |
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青葉台東急フードショー店 |
神奈川県横浜市青葉区 |
この5店舗には葉山本店のほか、鎌倉や横浜の百貨店・商業施設内の店舗が含まれる。ほかに出退店がなければ、公式掲載12店舗のうち7店舗が閉店し、5店舗が残ることになる。
1661年創業、1992年から和菓子小売事業を展開
日影茶屋は、1661年に葉山の鐙摺地区で料理茶屋として創業したとされる。旅館業や日本料理店として事業を展開し、1951年8月に有限会社日影茶屋を設立。1992年8月には「菓子舗 日影茶屋」を開設して和菓子小売事業に参入した。
その後、2003年11月には洋菓子店だった逗子店を和・洋菓子舗へ転換。2004年9月にさいか屋藤沢店、2005年9月にさいか屋横須賀店を開設した。
2006年にはルミネ荻窪店と大船ルミネ店を和・洋菓子舗に転換し、2015年4月には東戸塚店を出店した。今回の閉店対象には、和菓子販売店として20年以上の歴史を持つ店舗も含まれている。
運営する株式会社日影茶屋の本社は神奈川県三浦郡葉山町。法人番号は1021001042508。資本金は1000万円で、日本料理、和菓子、仕出しなどの事業を展開している。
2025年は横浜髙島屋・青葉台に相次ぎ出店
一方で、日影茶屋は近年も和菓子の販売拠点を拡充していた。
2025年2月19日には横浜髙島屋地下1階に新店を開設。季節の和菓子や贈答用商品、弁当などを販売し、開店記念商品として三浦半島産イチゴを使用した和菓子などを用意していた。
同年10月には、横浜市青葉区の青葉台東急スクエアにも和菓子店を開設した。いずれも今回の閉店対象には含まれていない。
また、2025年8月31日には鎌倉市の鶴岡八幡宮内で営業していた甘味処「茶寮 風の杜」が閉店している。ただし、この店舗は今回発表された菓子舗7店舗とは別の営業拠点だった。
昨年の新規出店や別業態の閉店に続き、今回は和菓子の既存店舗7店が対象となった。店舗の拡充と営業終了が異なる拠点で進んできたことが分かる。
洋菓子ブランドの動向とは区別が必要
日影茶屋の関連ブランドでは、洋菓子店「パティスリー ラ・マーレ・ド・チャヤ」についても、9月29日に今後の店舗・事業展開に関する発表が掲載されている。
ただし、今回10月10日に閉店が発表された7店舗は、和菓子販売の「菓子舗 日影茶屋」が対象となる。洋菓子店舗のブランド切り替えや運営主体の変更などの動きと、今回の7店舗閉店を同じ案件として扱うことはできない。
また、葉山町の日本料理店「日影茶屋」やレストラン「ラ・マーレ」などについて、今回の7店舗閉店をもって営業を終了するとの発表はない。
閉店後の店舗網と今後
日影茶屋は7店舗の閉店について、長年の利用に対する謝意を示す一方、閉店理由や個別の最終営業日、従業員の処遇などについては明らかにしていない。
今後は、葉山本店をはじめとする営業継続店舗が、和菓子販売事業の中心となる。今回の閉店で店舗数は縮小するが、同社の和菓子事業そのものが終了するわけではない。
2025年に開設した2店舗を残しながら、長く営業してきた駅ビル・百貨店内の既存店舗など7店が順次閉店することになる。