北海道開発局が三笠市で建設を進める三笠ぽんべつダムで、本体工事が本格段階に入った。10月4日には現地で定礎式が行われ、2030年度の完成に向けて事業が進められている。
三笠ぽんべつダムは、既存の桂沢ダムをかさ上げした新桂沢ダムとともに「幾春別川総合開発事業」を構成する。事業全体の総事業費は約1,667億円、事業期間は1985年度から2030年度まで。約45年に及ぶ大型公共事業は、新桂沢ダムの完成を経て、三笠ぽんべつダムの整備が残る仕上げ段階に入っている。`
【北海道】幾春別川総合開発1667億円、三笠ぽんべつダム本体工事本格化 2030年度完成へ北海道開発局が三笠市で建設を進める三笠ぽんべつダムで、本体工事が本格段階に入った。10月4日には現地で定礎式が行われ、2030年度の完成に向けて事業が進められている。
三笠ぽんべつダムは、既存の桂沢ダムをかさ上げした新桂沢ダムとともに「幾春別川総合開発事業」を構成する。事業全体の総事業費は約1,667億円、事業期間は1985年度から2030年度まで。約45年に及ぶ大型公共事業は、新桂沢ダムの完成を経て、三笠ぽんべつダムの整備が残る仕上げ段階に入っている。`
三笠ぽんべつダムは、石狩川水系幾春別川の支川・奔別川に建設される洪水調節用ダム。堤高53メートル、堤頂長約173.5メートル、総貯水容量862万立方メートルで、日本初の「流水型台形CSGダム」となる。
通常時には水をためず河川をそのまま流し、洪水時に一時的に貯留する。ダム地点では計画高水流量毎秒370立方メートルのうち、毎秒340立方メートルを調節する計画となっている。
CSGは「Cemented Sand and Gravel」の略で、現地で確保できる砂礫や岩石にセメントと水を加えて使用する。材料の分級や粒度調整を基本的に必要とせず、簡易な設備による製造や急速施工が可能な工法。三笠ぽんべつダムでは、新桂沢ダム建設で発生した岩塊も材料として活用している。
堤体建設第1期工事を施工しているのは、鹿島建設と飛島建設による特定建設工事共同企業体。契約額は75億6,800万円で、工期は2027年3月17日までが予定されている。
2023年4月から基礎掘削を進め、2024年12月に基礎掘削を完了。2025年4月16日には堤体部分のコンクリート初打設を行った。その後、CSGを含む堤体施工へ移り、今回の定礎式を経て本体整備が本格化している。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 事業 | 幾春別川総合開発事業 |
| 総事業費 | 約1,667億円 |
| 事業期間 | 1985年度~2030年度予定 |
| 三笠ぽんべつダム | 堤高53m、堤頂長約173.5m、総貯水容量862万立方メートル |
| 第1期施工 | 鹿島・飛島特定建設工事共同企業体 |
| 第1期契約額 | 75億6,800万円 |
幾春別川総合開発は長期にわたり計画変更を重ねてきた。2021年の第4回基本計画変更では、総事業費を従来の約1,150億円から約1,667億円へ517億円増額した。
工期も2023年度までの予定から2030年度までへ7年間延長された。現在の基本計画では1985年度から2030年度までを事業期間としている。
もう一つの主要事業である新桂沢ダムは、1957年完成の桂沢ダムを同じダム軸でかさ上げしたもので、2024年3月に完成した。堤高は従来の63.6メートルから75.5メートルへ引き上げられている。
幾春別川総合開発は、新桂沢ダムと三笠ぽんべつダムを組み合わせ、三笠市や岩見沢市など幾春別川流域の洪水被害軽減を図るとともに、水道、工業用水、発電などを担う事業として進められてきた。
新桂沢ダムが完成したことで、今後の大きな焦点は三笠ぽんべつダムの完成となる。基礎掘削から本体打設へ工程が移り、10月4日の定礎式を節目として、2030年度の事業完了に向けた本体施工が続く。
総事業費約1,667億円、事業開始から完成まで約45年。国内初となる流水型台形CSGダムの完成が、長期にわたった幾春別川総合開発の最終工程となる。
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