【札幌】アーバンネット札幌リンクタワー開業 施工不良で地上部分全撤去、28カ月遅れで完成
札幌市中央区の旧北海道放送(HBC)本社跡地で建設が進められていた複合施設「アーバンネット札幌リンクタワー」が10月3日、グランドオープンした。
地上26階、地下2階、延床面積約6万941平方メートルの大型複合施設で、オフィスや商業店舗、スタートアップ支援施設に加え、高層部には「ハイアット セントリック 札幌」が同日開業した。
ただ、この再開発は当初計画通りに完成したわけではない。工事途中の2023年に鉄骨建方などの施工不良が発覚し、施工済みだった地上部分をすべて撤去して再構築する異例の対応が取られた。2024年2月としていた当初の竣工予定は2026年6月まで延び、完成は28カ月遅れとなった。
旧HBC本社跡地で2021年に着工
事業主はNTT都市開発。札幌市中央区北1条西5丁目の旧HBC本社跡地を再開発する「札幌北1西5計画」として2021年10月に着工した。
当初計画では地上26階、地下2階の複合ビルを2024年2月に竣工する予定で、オフィスのほか、ホテル、店舗などを整備する計画だった。設計は久米設計、施工は大成建設が担当した。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 施設名 | アーバンネット札幌リンクタワー |
| 所在地 | 北海道札幌市中央区 |
| 規模 | 地上26階・地下2階 |
| 延床面積 | 約60,941平方メートル |
| 事業主 | NTT都市開発株式会社 |
| 設計 | 株式会社久米設計 |
| 施工 | 大成建設株式会社 |
| 着工 | 2021年10月 |
| 竣工 | 2026年6月30日 |
| グランドオープン | 2026年10月3日 |
2023年に施工不良、地上部分を全撤去
計画が大きく変更されたのは2023年。工事中の鉄骨建方などで精度不良が判明した。
工事監理を担当した久米設計は、施工者から提出された鉄骨柱の傾きや柱頭レベルに関する自主検査記録について、その後の調査で虚偽の内容が含まれていたことが判明したと公表している。
施工不良を受け、施工済みだった地上部分のすべてと地下部分の是正対象箇所を撤去し、再構築することになった。
これに伴い、2024年2月としていた竣工予定は2026年6月へ変更された。結果として、2026年6月30日に竣工。当初予定から28カ月遅れて完成したことになる。
ハイアット216室も同日開業
再構築を経て完成した施設では、スタートアップ支援施設「HooK」が7月15日に先行開業し、9月1日から一部商業店舗が営業を開始。10月3日のグランドオープンでは新たに6店舗が加わった。
高層部には全216室の「ハイアット セントリック 札幌」が同日開業した。「ハイアット セントリック」ブランドとしては北海道初進出となる。
オフィス、ホテル、商業、スタートアップ支援機能を一体化した札幌中心部の新たな複合拠点だが、その完成までには一度組み上げた地上部分を撤去し、建て直すという異例の工程をたどった。
2021年の着工から約5年。施工不良による大幅な工期延長を経て、旧HBC本社跡地の大型再開発はようやく全面開業を迎えた。





