【北海道】伊藤ハム米久、小樽工場を閉鎖へ 300億円の三島工場稼働に合わせ生産拠点を再編
伊藤ハム米久ホールディングスは、子会社の伊藤ハム米久プラント(法人番号:1370201003103)が北海道小樽市で運営する小樽工場を、2027年3月に閉鎖する。 小樽工場では「朝のフレッシュロース」や「フランクフルター」などを生産しており、2026年8月末時点の従業員数は161人。 会社側は、静岡県三島市に建設した新工場の稼働に合わせて生産機能を再配置し、生産拠点を集約すると説明している。
小樽工場の商品はグループ内の他工場へ順次移管し、グループ全体の生産能力は維持する方針。 単独工場の閉鎖というより、伊藤ハム米久グループが進める国内生産体制再編の一環となる。
約300億円の三島工場が稼働
伊藤ハム米久グループは2026年9月、静岡県三島市に建設していた三島工場を竣工した。
総投資額は約300億円。グループの主力商品を中心に年間約2万トンを生産する次世代型の食肉加工品工場で、2026年10月から生産を開始する。 新工場では、生産工程だけでなく工程間の物流も含めて自動化を進め、生産性の向上を図る。
伊藤ハム米久HDは三島工場を、今後の生産体制を変革するモデル工場と位置付けており、省人化や自動化を含めた生産効率の向上を進める考えだ。 小樽工場の閉鎖についても、会社側は三島工場の稼働に合わせた「生産機能の再配置」「生産拠点の集約」であることを明確にしている。
1300SKUから1100SKUへ 商品構成も見直し
伊藤ハム米久グループが進めているのは、工場の配置だけではない。 加工食品事業では、生産効率を高めるため商品構成そのものの見直しを進めている。 2024年度に約1,300SKUあった自社製品を、2026年度末までに1,100SKUへ削減する計画だ。
2025年度には約500SKUの生産を終了する一方、約450SKUを新たに生産しており、単純に商品数を減らすのではなく、需要に合わせた商品の入れ替えや規格統合を進めている。 会社側は、生産効率を高めるためには商品規格の集約などを継続して進める必要があるとしており、三島工場の稼働と合わせて製造体制そのものを見直している。
国内バリューチェーンに1000億円投資
小樽工場の閉鎖は、より長期的な工場再編の中にも位置付けられる。 伊藤ハム米久HDは「長期経営戦略2035」で、国内バリューチェーンの価値最大化に1,000億円を投じる計画を掲げている。
具体策として、加工食品工場や食肉生産拠点の再編、営業・物流拠点の最適配置などを進める方針。 中期経営計画でも、三島工場を中心に国内で約400億円の成長投資を実施する計画を示している。 また会社側は、今後の収益力向上に向け、省人化投資や拠点の統廃合など、中長期的に効果が見込まれる施策を積極的に進める姿勢を示している。
小樽の商品は他工場へ移管
小樽工場で生産している商品については、グループ内の他工場へ順次移管する。
伊藤ハム米久HDは、生産拠点を集約した後もグループ全体の生産能力を維持し、品質の安定化、生産性向上、供給体制の強化につなげるとしている。
小樽工場の従業員は2026年8月末時点で161人。 ただし、閉鎖後の配置転換や退職など従業員の具体的な処遇については、今回公表された資料では明らかにされていない。 約300億円を投じた新工場の稼働、SKU削減、生産拠点の集約を並行して進める伊藤ハム米久。小樽工場の閉鎖は、同社の国内生産体制が次の段階へ移る動きの一つとなる。





