医薬品や医薬部外品などを製造していた大洋製薬(株)(東京都文京区、法人番号1010001004403)が、9月30日付で東京地裁から破産手続き開始決定を受けた。負債総額は2025年9月期末時点で約16億円。
同社は消毒用エタノールなどの衛生用品で知られる一方、一般用医薬品(OTC)の製造販売も手がけていた。ゼリア新薬工業が販売する「セピーAZうがい薬」「セピーAZのどスプレークール」「セピーAZ鼻炎スプレー」などでも製造販売元となっており、単なる消毒液メーカーではなく、ドラッグストアなどに流通するOTC医薬品の供給を担っていた。
医薬品卸の「製造部門」として1958年に設立
大洋製薬は1958年設立。医薬品卸を手がける中央化学産業が事業拡大に伴い、製造部門として設立したのが始まりだった。
埼玉県草加市に草加工場を置き、一般用医薬品のほか、医薬部外品、化粧品、食品添加物などを製造。2026年に公表された医薬品銘柄コードには、「AZのどスプレータイヨー」「コサジン・ガーグル『TY』」「スキネード」「精製水」「白色ワセリン」など、大洋製薬をメーカーとする多数の商品が掲載されている。
なかでも「セピーAZうがい薬」「セピーAZのどスプレークール」「セピーAZ鼻炎スプレー」は、大洋製薬が製造販売元、ゼリア新薬工業が販売会社となっていた。自社名の商品だけでなく、他社ブランドの商品供給にも関わる製薬メーカーだった。
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法人名 |
大洋製薬株式会社 |
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所在地 |
東京都文京区 |
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法人番号 |
1010001004403 |
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設立 |
1958年 |
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資本金 |
8,000万円 |
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手続き |
破産手続き開始決定(2026年9月30日) |
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負債 |
約16億円 |
破産直前の9月にも品質管理職を募集
一方、事業の動きを見ると、破産直前まで工場の採用活動が行われていた。
9月1日に受理された求人では、草加工場の品質管理職を正社員で募集。原料や製品の品質試験、HPLCやGCを使った分析、微生物試験、試験成績書の作成、GMP関連業務などを担当するとしていた。求人情報上では全社従業員72人とされている。
破産開始決定は同月30日。少なくとも9月初めの段階では、医薬品メーカーとして品質管理部門の人員を確保するための求人が出されていたことになる。
2024年9月期には1億4,255万円の最終赤字
財務面では、2024年9月期の決算公告で純損失1億4,255万2,000円を計上。利益剰余金はマイナス7,069万2,000円となり、総資産は21億1,947万円だった。
コロナ禍では消毒関連商品の需要が拡大した一方、その後は売上が減少したとされている。2025年9月期末時点の負債は約16億円に達し、最終的に破産手続きへ移行した。
オンライン販売は別法人が運営
なお、「大洋製薬オンラインショップ」はグループ会社の中央化学産業が運営しており、販売業者も同社となっている。中央化学産業は医薬品や医薬部外品、医療機器、健康食品などの卸売り・販売を手がける別法人で、大洋製薬とは区別が必要となる。
大洋製薬の破産に伴う製品の今後の供給体制や、草加工場の扱い、事業承継の有無などは現時点で確認できていない。