アイコン 再々編必至の九州各行の中間決算⑥/健全性は如何に

<1度あることは2度ある>
金融機関の健全性において、これまで不良債権処理における優遇税制を考慮した場合、当然国内基準の自己資本率は大幅に改善されていることになるが、09年9月中間期でも10%未満の金融機関も多く、特に8%未満はグレーゾーンと判断されよう(4%未満は破綻か国営化)。鹿児島銀行と肥後銀行は安全性は高いが、地方公共団体(県・市町村)に対する融資が大きく、地場産業の育成融資等に対しては問題が残る。

豊和銀行は、安全性からは問題がある現在国営化され再建途上にある。宮崎太陽銀行は、前期は志多組に焦付き、今期も企業貸付等を行う市中金融業者のロビンスに27億円も焦付いている。こうした大口の不良債権が新たに発生すれば、イエローカードになり、レッドカードになる可能性すらある。同郷の宮崎銀行は地方公共団体に1,838億円も貸し付けており、宮崎太陽銀行に門戸を少し大きくしてやれば、同行も少しは健全性を増すであろう。
 

銀行法自己資本率
 
 
 
 
 
銀行名/百万円
10/3月期中間
09/3月期
08/3月期
備考
1
鹿児島銀行
14.14%
13.56%
13.87%
国内基準
2
肥後銀行
12.54%
12.29%
12.38%
国内基準
3
沖縄銀行
12.02%
11.61%
11.61%
国内基準
4
十八銀行
11.49%
10.70%
11.10%
国内基準
5
宮崎銀行
11.24%
9.74%
10.89%
国内基準
6
大分銀行
11.18%
9.19%
10.79%
国内基準
6
佐賀銀行
11.18%
10.73%
10.69%
国内基準
8
琉球銀行
10.47%
9.87%
8.77%
国内基準
9
ふくおかFG
10.07%
9.26%
8.76%
第二基準
 
   福岡銀行
11.87%
11.14%
9.69%
国内基準
 
  親和銀行
10.34%
10.12%
8.94%
国内基準
 
  熊本ファミリー
9.41%
9.15%
6.48%
国内基準
9
西日本シティ銀行
10.07%
9.87%
9.23%
国内基準
11
筑邦銀行
9.67%
9.29%
9.89%
国内基準
12
福岡中央銀行
8.85%
8.92%
9.10%
国内基準
13
南日本銀行
8.60%
8.59%
8.14%
国内基準
14
豊和銀行
7.81%
8.24%
6.79%
国内基準
15
宮崎太陽銀行
7.40%
7.59%
7.71%
国内基準

[ 2009年12月 1日 ]
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