再々編必至の九州各行の中間決算⑨／ふくおかＦＧ研究①

ふくおかＦＧの今中間期は、利益を大幅に改善させ、一見バブルによる不良債権処理後の福岡銀行の収益回復振りと同じようにも見える。これはこれまで谷頭取さえ嫌がった親和銀行の不良債権処理を終えたからにほかならない。

今期の経常収益は貸し渋りを行っているため減じているが、親和や熊本Fがこれまでのような不良債権処理もなくなり利益計上、福岡銀行も償却債権取立益を24億71百万円発生させ、税引前利益で171億12百万円とリーマンショックの影響を受けていない前年同期と較べても16億23百万円増加させている。ふくおかＦＧでは、法人税調整額85億30百万円もあり当期利益を241億59百万円計上するに至っている。

ふくおかＦＧ／連結/　百万円	経常収益	経常利益	当期利益
09年3月期中間決算	148,069	18,836	10,599
10年3月期中間決算	128,029	16,098	24,159
連結/　百万円	総資産↓	株主資本	国内基準
09年3月期中間期実績	11,363,902	592,516	8.76%
10年3月期中間期実績	11,781,256	589,941	9.26%
国内基準による自己資本率は連結対応の第2基準適用

ふくおかFG／連結／百万円	08/3期	09/3期
経常収益	277,795	281,213
経常利益	25,865	3,095
当期純利益	1,252	21,934
純資産額	592,516	589,941
総資産額	11,363,902	11,781,256
自己資本比率	8.76	9.26
(第二基準)	8.76	9.26

福岡銀行連結	05/3期	06／3期	07/3期	08/3期	09/3期	09/9中期
経常収益	165,639	171,918	183,508	218,065	204,346	90,740
経常利益	49,884	55,811	57,621	32,872	20,420	15,343
当期純利益	26,789	31,425	33,858	17,921	26,911	25,833
純資産額	368,359	401,438	502,506	466,659	615,805	438,234
総資産額	7,348,707	7,715,610	7,988,529	8,095,508	8,593,712	8,323,863
自己資本比率	9.27	9.65	11.29	9.61	11.14	11.87
(国内基準)	9.27	9.65	11.29	9.61	11.14	11.87

親和銀行連結	05/3期	06／3期	07/3期	08/3期	09/3期	09/9中期
経常収益	73,894	86,437	73,472	56,203	49,783	21,322
経常利益	-17,961	12,155	-57,659	-95,069	-13,063	3,299
当期純利益	-20,769	5,140	-67,645	-101,718	-1,499	3,277
純資産額	84,567	99,772	68,458	73,714	84,174	92,837
総資産額	2,556,630	2,576,149	2,369,083	2,114,017	2,044,303	1,999,855
自己資本比率	5.34	8.5	5.76	8.05	10.12	10.34
(国内基準)	5.34	8.5	5.76	8.05	10.12	10.34

熊本F銀行連結	05/3期	06／3期	07/3期	08/3期	09/3期	09/9中期
経常収益	38,825	42,721	35,901	34,936	33,686	14,573
経常利益	5,306	5,491	-59,914	-10,207	-510	920
当期純利益	5,110	3,499	-55,195	-15,850	624	857
純資産額	66,031	67,412	35,744	30,369	52,737	54,912
総資産額	1,297,437	1,317,438	1,316,270	1,220,826	1,179,184	1,178,755
自己資本比率	8.01	9.28	6.61	6.14	9.15	9.41
(国内基準)	8.01	9.28	6.61	6.14	9.15	9.41

ふくおかＦＧは不良債権処理を終え収穫期を迎えている。

[ 2009年12月 4日 ]

ご意見・投稿をお待ちしております。

モバイル向けＵＲＬ　http://n-seikei.jp/mobile/