アイコン 「敵は建築家にあり」のブログを追う⑩

当住宅瑕疵問題は、福岡の設計デザイン会社が、意匠・設計・監理、建築業者選定まで行った個人住宅の新築問題である。建設会社が建てる住宅地は、いろいろな制約があることがあるが当物件も然りであった。しかし、プロならば諸条件を享受し、施主から依頼された建物を提供するのは当然である。

ましてや自らが意匠設計した建物であれば尚更のことであろう。当物件では駐車場の勾配問題など建築途中から諸問題を抱え、施主が入居後も雨漏り、浴室濾水、雨音、床下浸水など多くの建物の問題が露見、そのたび補修を重ねてきたが、次から次に問題箇所が発生。建設関係業者のその後の対応の悪さもあり、施主は第3者の一級建築士に依頼して、図面と建物の総合チェックを行った。その結果、法的な知識不足から建築基準法違反事象まで飛び出している。そのため図面との整合性や安全性を技術的な視点からも追及する戦いとなっている。また当ブログの特徴は、技術的な面から建築の専門家と思われる多くのブログ閲覧者が支援していることである。当HPでは請け負った建築家S氏側の反論も含め紹介している。

 
 
次に記載するのは、当ブログに掲載された、入居してから訴訟に至るまでの2年半の経過である。(建物は、RC建物+鉄骨空中渡廊下、2×4が接続された中コート住宅)
 
【 H17 】3月10日着工 竣工予定9月10日(2ヶ月ほど遅れる)
10/25  11月から家業が繁忙期に入る為やむを得ず、10月中に工事途中だが入居。     完成前の為、施主が受け取るべき、取り扱い説明書・保証書等、受け取っていない。引渡し書類に、署名捺印を求められた時、福岡の設計デザイン会社のS先生にこの署名の意味を確認すると、「鍵の引き渡しの確認と現場の火災保険の掛け主を施工会社から、お施主様に移す為。」との説明を受け、署名・捺印をする。入居は、グラスホールダーの取り付けに関して、手抜き工事をしたため、重さで天井が一部壊れ、取り付け工事のやり直し中という状況。
     入居当日夜に、寝室にて欠陥を感じる。寝室の隣にあるワインセラーの機械音で、眠れない。
10/26  設計デザイン事務所に連絡。調査に入るが、なかなか有効な対策を立てない。
      ①雨の日は、雨音が寝室の回りの巨大な金属水切りとガルバ壁とで反響して、金属音で眠れない。
②異常な寒さを感じる。
③湿気が多い。 
④北風が吹くと、24H換気扇を通して、ゴーという暴風音・機械音が発生し眠れない。
⑤危険な階段から人が落ちて、ケガ人が出る。
12月   ワインセラーに防音扉追加・防音の為の断熱材封入工事。
     雨水が溢れる中コートの花壇のやり直し工事、電気工事のやり直し。
【 H18 】
2/14  上記①~⑤については、対策が立てられないまま工事終了を告げられる。
2月末  施工会社からの追加請求に納得がいかず、精査するよう建築家に依頼。
     精査ができないため、施工会社の追加請求分・建築家の監理費用相当分(1/3   
の残金)、支払STOP。
6月   消費生活センター・市民相談・日本建築家協会・司法書士・弁護士に相談。
     福岡県建築士会は、当時、連絡先が当の設計デザイン事務所だったため、相談  
を断念。
6/23  第3者の女性建築家K氏(一級建築士)に、家を見て頂く。
     畳を上げると、2×4棟の寝室・隣のワインセラーが床下浸水
     他にも契約図書の通りに出来上がっていない事が指摘される。
6/24  床下の補修工事が始まる。寝室・ワインセラーの床下の補修中、壁を剥がさせたら、契約図書にある2×4棟の体力壁・筋交いが入っていない事を見つけ、指摘。
基礎と土台もずれている。
    北九州市建築審査課に相談。
8月  耐震偽装の施工がハッキリしたので、直ちにやり直しを依頼。
9月  雨水の浸入を止められなくて、なかなか工事が進まない。
11月  強風を伴なう雨の日は、渡り廊下の角のコーナーから水が浸入するが、抜本的な対応をしていただけない。
    ※ (施主の奥さん)、軽度の鬱病と婦人科病を発症・通院。
12/25  施工会社の担当が部長から社長に交代し、外壁ガルバを剥いで、コーナーの仕舞いを確認・補修。外側の補修終了
【 H19 】     
1/2    補修工事の進捗状況が悪く、工事中の生活が長期間に及ぶ為、ブログ開始、  
欠陥住宅を公開、全国から支援を得る。
     【 ガルバ棟の内装工事等、工事再開 】
2月    RC棟お風呂場から洗面所床下に水漏れをしている事が発覚 、最初からの施工不良で、1年4ヶ月間、漏水していた。
3/11   2月のお風呂場漏水発覚後から、床下に工場扇を入れて乾燥させる行為が1ヶ
月以上に渡り続く為、床下防蟻処理の薬品を吸って体に極度のストレスを感じ、
施主が「顔面三叉神経の帯状疱疹」と診断され、2週間の休職を余儀なくされた。
3月末   ガルバ棟の内装工事完了
4月    お風呂場はやり直しをしていただき、一度は補修完了するが再度水漏れ。
      その後も含めて計5度漏水(~2月、4/10、4/25、4/30、7/2)、長期間水に浸かっていた為、洗面所床下が、カビ・錆びの発生。
      コンクリート棟中コート側の横樋の水漏れ発覚。
6月    コンクリート棟も打ち継ぎ処理をしていない状態で地中に埋めている状況、
      床下に漏水の危険性がある為、家の周りに雨水処理の為の排水溝を巡らせる
工事をする。
      家事室側の花壇も排水設備設計ミスの為、雨水の処理ができないので補修工事をする。
7月    2×4棟の外壁が、契約図書の材料から耐火基準を満たさない材料に     勝手に変更されている事を確認。ダイニングの方立サッシの水漏れ発覚。
8月    方立サッシと中コート横樋の補修工事開始。
9月    2ヶ所、屋根勾配の設計ミスで、雨水が溜まりサビが発生する恐れがある事を確認。
      ガルバ棟、寝室の施工ミスにより再度内装のやり直しの必要性を確認。
      寝室・2F客室の屋根裏の隙間、補修の必要性確認。
      他の屋根も契約図書どおりの施工ではない事を確認。階段の危険性確認。
10月   方立サッシの室内側の補修工事開始。
11月   ガルバ棟ツーバイ木造部分の構造の不安定さを全国の支援(ブログ)していただ  
いている建築士のみなさまから指摘され、ツーバイの構造について調査開始。
      実際に施工した、大手ツーバイメーカーであるNフレーミング会社に調査依頼をした結果、構造に関して設計・施工不良の報告を受ける。
(後日フレーミング社の担当者から:「陸屋根から片流れ屋根変更に伴なう材料
の準備は、施工中に追加で出したのであろう。フレーマー(ツーバイ施工者)は現
場監督の指示、即ち設計から出された図面で施工したと思われる。2階に天井
構面が無いとは言えない、金物が無くても強度的には大丈夫なのではないだろ
うか。1階寝室のほうが、余程危険度が高い」と伝えられている)
11月末  方立サッシ室内側の床、補修工事完了。お風呂の補修工事終了          
12月   寝室・2Fの24時間換気の換気扇が、設備設計士の指示通りの機器が導入さ
れていない事が、確認された為、補修を試みるが失敗。現在、屋根裏部屋のダクトを取り外し、換気無しの状況で生活している。
12月末  フレーミング会社の構造計算担当建築士の見解が出て、構造的に耐震性がない危険な建物である事を指摘される。
【 H20 】
1月   構造計算の結果、耐震性が無いことが確認される。
2月末  北九州市建築指導課、現場確認。
5月25日 裁判開始(1回目)
 
以降次回
[ 2009年12月29日 ]
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