ゼネコンランキング/株価・住宅メーカーW.1位/エスバイエル
同社の株価は昨年11月30日38円まで下落したが、最近は50円まで持ち直してきている。自己資本率から見れば安全域にあると思われるが、肝心の売上高の減少傾向に歯止めがかかっておらず、利益も低いところが嫌気されているものと思われる。
最近、同社は小堀住建時代に飛躍した低価格住宅に目覚めたのか、各種低価格を用意している。同社で特に注目すべきは住宅のネット販売。これまで赤字及び低収益から住宅展示場を減らした関係から、売上高も落としてきたが、下支えになるか注目される。
連結/百万円 | 2007年3月期 | 2008年3月期 | 2009年3月期 | 2010年3月期予 |
売上高 | 77,086 | 64,589 | 53,625 | 50,000 |
営業利益 | 758 | 1,051 | 1,017 | 1,300 |
経常利益 | -411 | 433 | 525 | 800 |
当期利益 | 1,741 | -244 | 218 | 600 |
総資産 | 48,774 | 37,217 | 34,912 | |
自己資本 | 8,906 | 8,423 | 8,659 | |
資本金 | 35,957 | 7,968 | 7,968 | |
有利子負債 | 18,621 | 12,329 | 12,428 | |
自己資本率 | 18.30% | 22.60% | 24.80% |
同社の住宅のネット販売は、好調と見え、今期500戸を予想している。これまでにも多くの実績もあり、営業コストが僅少から10%以上安く販売、種類も多く揃えていることから、ニーズも高まっている。
同社製品も第一次取得者層向けの住宅と中高年向けの広くて高価格の住宅に2極化しているようである。
利益も僅少ながら回復基調にあり、500億円の売上高を死守しなければ、ズルズル損益分岐点の下限を越えてしまい、こうした努力も気泡に帰す可能性がある。反転が必要か。
<大株主の状況>
平成21年9月30日現在 | ||
氏名又は名称 | 所有株式数/千株 | 割合(%) |
ユニファイド・パートナーズ | 67,400 | 40 |
プルトスーA号有限責任事業組合 | 4,640 | 2.75 |
みずほコーポレート銀行 | 3,250 | 1.93 |
KBT | 2,500 | 1.48 |
トステム | 2,498 | 1.48 |
小久見 公明 | 1,278 | 0.76 |
遠藤 四郎 | 960 | 0.57 |
日本証券金融 | 959 | 0.57 |
遠藤 博哉 | 900 | 0.53 |
福光 一七 | 860 | 0.51 |
計 | 85,245 | 50.59 |
同社は、03年3月期357億円の赤字、03年86億円の赤字、・・・06年3月期329億円の赤字となった(よく潰れなかった)。そのためユニファイド・パートナーズに対して05年12月第3者割当増資、95億70百万円調達(1株142円)、債務超過を免れている。しかし、06年3月期は発行済株式数が倍増(約81百万株⇒1億68百万株)、ユニファイド・パートナーズのスタンスもいつまでも持つのか、一括譲渡するのか、市場売却するのか不明なためか、上値は何故か重たくなっている。
なお、ユニファイド・パートナーズは、野村ホールディングス(野村證券)の子会社であり、ムチャクチャなことはしないと思われる。再生型ファンドで債権・不動産投資なども行っている。
[ 2010年3月27日 ]
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