アイコン ゼネコンランキング/株価W.5位 若築建設①

同社の株価は昨年11月24日40円を付けて反転、しかし再度下がりまた反転して55円となっている往復相場の様相。自己資本率が20%以上ありながらの当株価であり、原因を探ってみる。同社の売上高は01年期に比し、今期は約半分まで落ちる。

官庁工事の減少及び民間建築工事の受注選別強化によるものであるが、ここ3期利益が殆ど出ていない。07/3期にも103億円の赤字を露呈、前期もまた減損処理などから78億円の赤字になった。その不安定さが株価を押し下げてきた。今期は減損処理がなくなり、黒字計上見込みであるが僅少、その力強さはなく、仕手化でもしない限り高値は望めそうにない。期中の最高値は09年6月18日に付けた93円。
 

連結/百万円
01/3
02/3
03/3
04/3
05/3
売上高
134,365
114,139
101,049
93,322
84,461
経常利益
3,417
2,782
903
2,317
4,603
当期純利益
-6,263
682
-4,911
1,683
4,325
純資産額
37,760
37,218
31,344
32,784
38,399
総資産額
170,562
144,315
142,018
135,745
136,845
自己資本率
22.1
25.8
22.1
24.2
28.1

 
連結/百万円
06/3
07/3
08/3
09/3
10/3期予
売上高
96,863
81,571
91,138
82,416
73,000
経常利益
3,344
-131
809
-567
1,300
当期純利益
2,326
-10,347
607
-7,881
1,000
純資産額
43,874
31,935
29,448
21,376
 
総資産額
123,659
116,948
100,365
88,041
 
有利子負債
30,184
36,177
26,520
25,637
 
自己資本率
35.5
27.2
29.2
24.1
 

0329_02.jpg 

<09/3期借入金の状況>
有利子負債はこれまでにも減らしてきているが、今期は200億円(前期256億円)を割り込むところまで減じている。財務内容は健全化に向け動き出しているようであるが、不動産処分による借入金の減少であり銀行主導との話もあるものの改善はされてきている。
 09/3期の主な借入先
住友信託銀行
9,894
三井住友銀行
2,142
千葉銀行
2,730
三菱東京UFJ
1,167
福岡銀行
1,208

これまでに「三井住友銀行」「みずほ」と「北陸銀行」が貸付金を大幅縮小させるか、引き揚げている。最近の貸し剥がしのような動きは減少幅が大きい三井住友銀行の圧力によるものと思われる。
 
[ 2010年3月29日 ]
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