アイコン 散々な中国ホンダ/乱闘騒ぎ  

中国の広州ホンダは、部品供給がママならず、27日自動車生産を中止している。中国広
東省仏山市のホンダ系自動車部品メーカーの工場は、組合の要求に折れ、賃上を申し入れたが、組合側の要求と隔たりがあり、強硬派から拒否された。それでも穏健派や非組合員により6月1日から工場を一部再開。こうしたことから強硬派が、仕事に就こうとする穏健派を襲い乱闘騒ぎが生じたようだ。本格再開の道は遠うそう。
 賃金格差のストは、ホンダの中国工場の従業員とホンダ系部品メーカー従業員との格差が大きいことに端を発している。同じような工場で働き、何故賃金格差があるのかというこれまで共産国中国では考えられない労働者の考え方も背景にある。 

中国政府はこうした事態を静観しており、もし賃上闘争が全国へ波及すれば、一時の韓国のようになり、中国から撤退する進出企業が多くなる可能性すらある。既に韓国の現代自動車系部品メーカー北京星宇車科技の工場(中国)にストライキは飛び火している。

労働者の減少:1979年に施行した人口抑制の一人っ子政策により、経済の拡大に比し労働人口は急激に減少している。また政府の景気浮揚策によるインフラ投資拡大で、内陸部での雇用が増加、農民工が沿岸部に来なくなっていることも挙げられている。
広東省や上海など沿岸部は、低所得層や農民工が経済を下支えしており、中上流階級との格差は拡大するばかり、そうした不満も鬱積しており、賃金格差に端を発しその矛先がホンダ系の部品工場に向けられたものと思われる。
日本でも韓国でも大きな労働争議時代があり、今日の経済がある。中国でも同じ動きとみれば、中国で販売しない限り、もはや新たに工場進出する国ではなさそうだ。しかし、今回の中国の賃上争議要求額は月2,000元~2,500元(最新為替レート:1元⇒13.34円)で、まだかなり日本との賃金格差はある。

[ 2010年6月 2日 ]
モバイル
モバイル向けURL http://n-seikei.jp/mobile/
この記事を見た人は以下も見ています(中国、)
スポンサードリンク