アイコン 【大内田建設破綻解説】大内田建設㈱の破綻④

 第一ゼネラルとの関係
大内田建設が鹿児島で建築した物件には、第一ゼネラルの担保権が設定されている。当開発の資金スポンサーが第一ゼネラルであったことが窺い知れる。しかし当分譲マンションは、完成しても殆ど売れていない。大内田建設が工事代金として受け取った手形が6月末、7月末、8月末に到来するという。デベロッパーは6月30日の手形決済用資金の準備が29日段階でまだできていない。

大内田建設が自己破産の準備入っているが、当手形を取り立てに回すかどうかも不明である。敢えて取り立てに出すこともないとも思われる。
しかし、当物件の資金スポンサーは第一ゼネラルであり、大内田建設へ建築代金を融資している関係にある。当然手形が決済され、入金した分で第一ゼネラルに返済する計画であったと思われる。しかも鹿児島の物件には担保も設定している。
それに加え、第一交通産業の到津のマンションを大内田建設は建設している。ところが、これまでの建設工事代金を第一交通から貰っていないとされている。第一交通としては当然、鹿児島の物件と到津の物件をリンクさせた契約にしていると思われるが、到津の工事に関わる下請先への支払は、これまで大内田建設が懐から払っていることになる。到津の分譲マンションは116戸、1戸当たり1,500万円の建築費用としても総額17億円超になる。11月完成予定であり、既に半分は建設され、大内田建設はこれまで相当手出ししていると思われる。しかし、今後も鹿児島の案件とリンクされている以上、鹿児島の物件が売れない限り入金(手形決済)の見通しは暗く、大内田建設は、資金繰りの先の目処も全く立たなかったものと推察される。

① 建設業の許可取り消された
② 鹿児島の建築物件の入金が殆ど不能視されている
③ 第一ゼネラルへの返済ができない
④ 到津の工事代金が入らない模様
⑤ 手持ち資金も殆ど底をついている(元々脆弱な財務体質になっていた)
という問題だらけで自己破産に踏み切ったようだ。

 

[ 2010年7月 1日 ]
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