アイコン 森下仁丹/レアメタル回収技術を開発、大阪府立大と 株価吹っ飛ぶ

2010年11月4日森下仁丹は、同社の独自技術を活用し、レアメタル(希少金属)などを効率良く回収できるカプセルを大阪府立大と開発し、特許出願したと発表した。この技術は、レアアース(希土類)にも応用できるといい、同社は「数年内にも実用化のめどを付けたい」としている。 
 従来の回収方法は、エネルギーコストがかかるうえ、有害な有機溶媒を大量に用いる等の問題がある為、吸着剤や微生物を用いた回収が提案されているが、濃縮回収は困難で回収率の向上には至っていないのが現状。

森下仁丹では平成20 年10 月から合成高分子樹脂を皮膜とするシームレスカプセル技術応用の一環として、府立大の小西教授らの研究グループと、レアメタルや希少貴金属の回収バイオカプセルの開発に取り組んできた。その結果、独自のカプセル内部に吸着剤や微生物を高濃度で保持させ、カプセル内部に非鉄金属イオンを取り込むことで効率的な濃縮回収が可能となった。この技術はレアメタルや希少貴金属に加え、今後、希土類元素などへの回収応用にも期待される。
レアアースの回収技術の発表により森下仁丹は、4日16%(36円)株価上昇、市場もレアメタル抽出技術に期待していることが伺われる。

技術国でありながら資源小国の日本。レアメタルの需要増や中国の輸出超抑制政策などから価格高騰、資源不足に陥る可能性が高く、リサイクル、リデュース、リプレイスの実現は急を要している。ベースとなる技術確立が緊急課題となっている。同分野では東大の岡部研が有名であるが、大阪府立大だって負けていない。期待はずれは九州大学。

既報分2010年5月25日、ソニーと福岡市は使用済みの携帯電話やデジタルカメラなどの小型電子機器を回収、金や銅の貴金属やパラジウムなどのレアメタルを取り出して再利用する実証実験を、6月1日から始める。同社はすでに北九州市と同様の実験を進めており、福岡市にエリアを拡大。福岡市内のスーパーなど23ヶ所に回収ボックスを設置、回収した電子機器をソニーから委託を受けた日本磁力選鉱(北九州市)が粉砕、貴金属やレアメタルを抽出する。ソニーが新しく携帯電話などを作る際に利用する。
今後森下仁丹等が開発した新回収技術が確立すれば、安価な回収ができそうであり、それだけ資源のない日本の寿命は延びることになる。

[ 2010年11月 5日 ]
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