アイコン 新日本製鐵ら/道路擁壁工事に「ジャイロプレス工法」大阪環状採用

技研製作所と新日本製鐵が共同開発を行った「ジャイロプレス工法(R)」は、道路擁壁への適用が本格化してきている。
平成16年度の市場投入から平成19年度までの道路擁壁向けの実績は鋼材重量で約700tであったのに対して、平成20年度以降では、大阪中央環状線道路改良工事(発注:大阪府)(800t)、加古川BP溝之口BOX改良工事(発注:国土交通省近畿地方整備局)(1,400t)で採用され、着実に実績を伸ばしている。
今年度においても、大谷口上町道路拡幅整備工事(発注:東京都板橋区、施工:三立・明治土木建設共同企業体)等のプロジェクトに適用される。

ジャイロプレス工法はこれまで主に、東京都の河川護岸改修工事に適用されてきた。住宅・交通が密集し、施工エリアが限られた現場でも、短工期・低コストで施工可能であること、環境に優しい工法であること、堅固な地盤でも適用できることといったメリットを活かし、実績を重ねてきた。近年では、それらの実績により、工法のメリットが全国的に認知されてきたことで、道路擁壁での適用も増えてきている。
 市場投入以来、ジャイロプレス工法は工事件数で46件、鋼材重量で20,000t(H22年7月時点)を超える実績を重ねた。今後とも両社は、工法の利点をアピールし、河川護岸改修工事に加え、道路擁壁分野をはじめとした新規用途への適用を推進することで、さらなる需要拡大を図る。

【工法の特長】
 ジャイロプレス工法は、先端に地盤の掘削性を高める特殊ビットを取付けた鋼管杭に回転力と圧入力を与えることにより地中に列状に貫入し、壁構造を構築する工法です。
【従来工法との比較】
 従来のプレキャストまたは場所打ちのL型コンクリート擁壁は、一般的に擁壁を設置する前に、鋼矢板などで仮設の土留め壁を設置する工事が必要となる。また、既設のコンクリート構造物が地中に存在する場合は、その解体・撤去工事を別途行わなければならない。
これらの工事は、工事全体の工期・コストの増大と、施工エリアが大きくなることで、近隣交通を阻害する等の問題がある。
これに対し、ジャイロプレス工法では鋼管がそのまま仮設土留めの役割を果たすため、仮設工事が不要であるとともに、掘削ビットによりコンクリート構造物を打ち抜けるため、その解体・撤去は不要となる。さらに、施工エリアが小さく出来るため、狭隘地での施工が可能であるとともに、低振動・低騒音工法であるため、住宅等が近接する地域においても適用することが出来るとしている。

 

[ 2010年12月16日 ]
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