アイコン トランスジェニックと熊本大学「ヒト化マウスの開発」で共同研究契約

トランスジェニック(上場、大学VB)と熊本大学は、2010 年12 月21 日、「ヒト化マウスの開発」に関して共同研究契約を締結した。
このたびの共同研究は、新薬の効能評価や疾病の原因解明に供される実験動物であるマウスを、ヒト臓器保有マウス(ヒト化マウス)にすることにより、より有用なモデル動物の創出を目指すもの。
今後、同社と熊本大学生命資源研究・支援センター 山村研一教授の研究グループは、ヒトiPS 細胞から分化誘導した細胞を用い、マウス生体内でヒト臓器・組織の再構築を行い、持続的にヒトの機能を有するマウスを開発する。

同社は、ヒト化マウスを開発し事業化することにより、同社独自技術であるトラップマウス技術を軸とした遺伝子破壊マウス事業と併せて、マウス事業の拡大を図るもの。
また、このたびの共同研究契約に基づき、本共同研究成果のうち、事業化が期待される成果については、知的財産権の確保など権利化を図る予定。
◆参考 :ヒト化マウス
ヒト化マウスとは、便宜的に遺伝子レベルでのヒト化マウス、細胞レベルでのヒト化マウス、組織・臓器レベルでのヒトマウスの3 種類がある。
遺伝子レベルでのヒト化マウスは、トランスジェニック社が持つ可変型遺伝子トラップ法または可変型相同組換え法によりすでに作製可能。
細胞レベルでのヒト化マウスの例としては、ヒト白血球を持つマウス、ヒト抗体を産生するマウスがあげられる。
本共同研究で目指すのは、組織・臓器レベルでのヒトマウスでマウスの生体内で正常にヒト組織や臓器を再構築し、持続的に機能をさせ、ヒトの細胞や組織が拒絶されることなく体内に存在するマウス。例えば、ヒト肝臓持つマウスなどがある。
このようなヒト化マウスを用いることにより、非臨床試験(新薬の安全性テスト)や創薬研究がよりヒトの状態を反映したモデルで進めることが可能となる。

山村研一


もっと知りたい方は
⇒ http://www.imeg.kumamoto-u.ac.jp/index.html  
 

[ 2010年12月22日 ]
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