カゴメ/3月決算
同社は、震災の影響について、甚大であり、当年度において特別損失として被害金額約28億円を計上した。なお、上記損失に加え、被災地の復興支援として当社税引き後利益のおよそ10%にあたる3億円の義捐金、野菜飲料などの物的支援、また、福島県の加工用トマト契約農家に対するお見舞金等により4億円を計上した。
しかしながら、売上高や営業利益、経常利益が受けたインパクトは限定的。これはある程度の商品在庫を保有していたことと、店頭の全般的な品薄状態の中、一時的に売上高が伸びた商品もあったことによるもの。
成長のための重点事業戦略は、「国内既存事業での新たな需要創造」「新たなチャネル開発」「海外におけるマルチリージョナルな事業展開」であり、着実に取り組んでいる。野菜飲料を中心として積極的な広告展開をおこなったことや、内食回帰のトレンドによりトマトケチャップを中心とするトマト調味料が堅調に推移したこと、また今夏の猛暑が飲料の売上に好影響を与えたことなどにより、当年度の売上高は前期を上回ることができたとしている。
なお、同社は福島県の農家に対して、放射能汚染問題があり、本年の作付契約を締結しなかった。放射能汚染問題は、安全神話が作り上げられ、国民の大多数は問題はないという感覚に至っている。外部被曝より内部被曝が問題であり、御用学者もマスコミも口を塞いでいる。規定内の農薬野菜を嫌う人は、無農薬有機野菜を食するのと同じ感覚に至っているようだ。
連結/百万円 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期利益 |
10年3月期 | 171,937 | 6,397 | 7,304 | 2,981 |
11年3月期 | 181,304 | 7,978 | 8,389 | 2,473 |
前期比 | 105.4% | 124.7% | 114.9% | 83.0% |
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