アイコン 「皇潤」のエバーライフを韓国のLG生活健康が258億円で買収

韓国生活用品大手のLG生活健康(LG Household &Health Care社(LG H&H))は17日、日本の機能性健康食品通販会社のエバーライフの全株式を取得する契約を結んだと明らかにした。取得総額は約258億円(3300億ウォン)。
健 康食品の「皇潤」で知られるエバーライフの今年の予想売上高は約3000億ウォン。 LG生活健康は、今年2月にも日本の化粧品メーカー「銀座ステファ ニー化粧品」を買収している。今後、買収した両社の事業協力を通じて日本の化粧品市場を積極的に攻略する方針。エバーライフ商品を韓国や中国、東南アジア でも販売するとされる。

同社は、不動産業に従事していた井康彦氏が平成2年1月に創業、当初、深海鮫生肝油加工食品『鮫肝海王』を発売して成功、ヘイセイ14年8月「皇潤」(ヒアルロン酸含有サプリメント)を投入、往年俳優の八千草薫さんを起用した大々的なTV宣伝効果により見る見る間に大型商品に育て上げた。
井康彦氏は、平成20年2月に買収するために設立された(株)エバーライフ・ホールディングス(本社:東京都、代表:チェン・シム・タン)に対して、230億円~300億円で売却、経営者が変わった。
2010年11月には、仏金融大手クレディ・アグリコルの子会社であるCLSAキャピタルパートナーズが同社株を所有していたが、その後売却したことが明らかになっていた。CLSAの当売却は、販売不振に由来するともいわれていた。高齢者をターゲットにした「皇潤」で大成功を納めていたが、販売増をはかるため「皇潤」シリーズを多発させたところに伸び悩みの原因があったとされ、業績向上が望めず、売却に動いたとされる。
今回、LG系の会社が、どこから購入したのか不知であるが、258億円の価値があるかどうかは疑問視するところである。
ヒアルロン酸含有サプリメントは、今や多くの健康食品通販が取り扱い、また、大手製薬会社や大手清涼飲料水メーカーまで参入し乱立状態となっている。「皇潤」そのものは、長年の宣伝効果で基礎となる多くの購入者がいるため問題はないが、中年向けの派生商品や新規商品はこれまで苦戦してきている。
LG系は今後、海外でも展開するというが、日本独特の宣伝につられて購入する体質が海外でも受け入れられるか不明な点も多い。しかし、中国など新興富裕層を狙えば、対象人口が桁外れに多く大当たりする可能性はある。

「う~ん にがい」の青汁のキューサイは、創業者の長谷川氏が大和證券系ファンドに売却、しかし、業績の経営管理に執着にしたため鳴かず飛ばずであった。そうしたところでコカ・コーラウエストが買収、ヒアルロン酸含有化粧品「コラリッチ」を毎深夜TV-CMを流し続け、大型商品に育て上げ、今や同社はコカ・コーラウエスト社の利益の大黒柱となっている。
最近は「皇潤」の宣伝もあまり見かけなくなった。

福岡には、上記キューサイ、やずや、青汁の緑健、新日本薬品、当エバーライフなど多くの健康食品や化粧品通販会社が大成功を納めている。茶の雫石鹸「悠香」は残念ながら健康問題が発生して失速している。

<エバーライフのリリース>
2012.12.17
LG Household & Healthcare 社との資本業務提携について
平成24年12月17日付けにて、韓国のヘルスケア企業最大手であるLG Household &Health Care社(LG H&H)は、弊社の発行済株式100%を譲り受け、弊社と資本業務提携することに合意しました。
弊社は、おかげさまで設立以来22年を数えますが、皆様の健康づくりを支えるパートナーとして更に成長・発展すべく、LG H&Hと新たなパートナーシップを形成いたします。
今回の提携により弊社は、LG H&Hと商品開発・新規事業・海外展開等で大きな相乗効果を発揮することが期待できます。
これからも、弊社は、皆様に喜ばれる商品・サービスを提供できるよう取り組んでまいります。
■企業概要
 社名   :LG Household & Health Care
 本店所在地:LG GwangHwaMoon Bldg., 92 Sinmunno 2-ga, Jongno-gu, Seoul,South Korea
 設立年  :1947年
 年商   :約2,800億円(日本円換算)
 事業概要 :生活用品・化粧品・飲料販売

[ 2012年12月18日 ]
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