パロマあんたの負け/湯沸器死亡事故訴訟/東京地裁
パロマ工業(現パロマ)製のガス湯沸かし器による一酸化炭素中毒事故で、死亡した大学生 (18)の両親らが、同社や修理業者などに対して、計約2億円の損害賠償を求めた訴訟の判決が21日、東京地裁であった。三角比呂裁判長は、パロマと修理 業者の賠償責任を認め、計約1億2000万円を支払うよう命じた。
パロマ工業製湯沸かし器をめぐっては、他に5件の事故について大阪、札幌両地裁でも訴訟が起こされ、うち4件で和解成立。1件はパロマ側に賠償を命じた判決が確定している。
判決によると、当大学生は2005年11月、東京都港区の自宅マンションで、不正改造された湯沸かし器から発生した一酸化炭素で中毒死した。同室にいた兄も重症となった。
三角裁判長は、パロマについて、不正改造された湯沸かし器による一酸化炭素中毒事故が全国で相次いでいたことなどから、東京で別の事故が発生したことを認識した01年1月ごろには、再発の危険性を予測できたと指摘。「自主的に一斉点検、回収をし、事故を回避できた可能性は十分にあった」として、過失を認めた。
修理業者については、不正改造したことなどを認めた刑事裁判での元従業員の供述調書は信用できるとし、使用者責任を認めた。
普通の家庭にあるガス湯沸かし器が、殺人兵器に化けない製品を作るパロマであって欲しい。亡くなった若き大学生はさぞ無念だろう。
[ 2012年12月22日 ]
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