アイコン 中国の6月の輸出3.1%減少 1年5ヶ月ぶり 貿易総額も減少

中国の税関当局が10日発表した先月の貿易統計によると、輸出総額は1,743億1600万ドルで、前年同月比▲3.1%減少し、去年1月以来1年5ヶ月ぶりにマイナスに転じた。

これは、新興国を含めた世界経済の低迷で外需が落ち込んだことに加え、人民元の為替レートが円など先進各国の通貨に対して値上がりし、輸出品の価格競争力が低下するなどしたためと見られる。
一方、輸入総額は、1471億9100万ドルで、0.7%減少し、輸出と輸入を合わせた貿易総額は、3215億700万ドルとなって2%減少した。

この結果、本年1月から先月までの上半期の貿易総額は1兆9976億9200万ドルとなり、昨年の同じ時期と比べて8.6%増加している。

この結果、本年1月から先月までの上半期の貿易総額は1兆9976億9200万ドルとなり、昨年の同じ時期と比べて8.6%増加している。

中国政府は、本年の貿易の伸び率の目標を8%程度としており、上半期はこれを僅かながら上回ったものの、中国税関総署の鄭躍声報道官が、「中国の貿易は今とても厳しい試練に直面している」と述べているとおりとなっている。
中国では、シャドーバキング問題などの金融不安や景気の減速傾向が続いており、今回、経済成長の原動力となってきた輸出がマイナスに転じたことで、経済の先行きへの懸念が広がるものとなった。

<コメント>
 これまでの貿易額の中に、資金調達のための香港との偽せ貿易が膨大に入っていた。しかし、5月から規制強化、監視強化を行い5月は大きく減少、6月は殆どこうした資金確保のための偽せ貿易が中国金融当局から遮断されたため、大きな減少を見ていると思われる。
本年の累計でもそうした偽せ貿易がかなり入っていたことから、貿易の実態額は本年早々には既に悪化していたものと推量される。(先般の中国の金融パニックは、香港との偽せ貿易の取り締まり強化から、国内での資金調達先が限られ、一時的に資金不足に陥ったもの)
 
報道では、日本との取引に触れていないが、中国当局の発表での上半期の貿易額は、欧州連合と日本の貿易が減じたとしている。欧州連合は▲3.1%減、アメリカは5.6%増、アセアンは12.2%増、(問題の)香港とは40.2%増、日本は7.4%減となっている。


 

[ 2013年7月10日 ]
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