ブリヂストン/黒磯工場閉鎖 昭和46年操業開始
栃木県那須塩原市にあるブリヂストンの「黒磯工場」が、生産拠点の集約にともなって、来年9月末に閉鎖されることになった。
タ イヤ生産世界首位のブリヂストンの発表によると、「黒磯工場」では、昭和46年からタイヤ補強材の「スチールコード」などを生産していたが、中国など海外 との競争激化を受けて生産拠点を佐賀県に集約することになり、黒磯工場での生産を来年3月で終了、9月末に、閉鎖するという。
同社は9月17日、従業員355人に対し、工場の閉鎖について説明、今後については1人1人と面談して希望を聞くとしている。
タイヤやタイヤコード分野は、日本メーかーから技術指導を受けた韓国勢が、今では低価格を武器に一大勢力となってきている。その韓国も勢いのある中国勢に追い上げを食らっている。
特に脱税・粉飾決算で大騒ぎとなっている韓国の暁星はタイヤスチールコードに特化して強い。ブリヂストンは、暁星の同部門を買収したらおもしろいだろう。暁星はグッドイアーや住友との関係が深いが、買収のチャンスの時かもしれない。
日本での低価格販売のタイヤは、すでに台湾・韓国・中国製となっており、高品質ではないものの、安全基準はパスしており侮れない。不況によりこうしたタイヤが売れているとタイヤ屋さんが言っていた。
同社での仕事がなくなると、田舎で家の事情などから離れられない人たちも多く、今後、仕事にありつける人も限られてしまう。あっても低賃金の派遣や契約社員しかないだろう。
社会正義の顔をしたピンハネ業の派遣会社だけが喜ぶことになる。
前期1,716億円も純利益を計上しているブリヂストンにしても、景気が実感できるまで回復してから工場閉鎖はできないのだろうか。

モバイル向けURL http://n-seikei.jp/mobile/
コメント