アイコン 5月 輸出好結果の中国の輸入▲1.6%減 韓国から▲5.2%減、日本から▲1.1%減

今年5月の中国の韓国製品輸入が減少した。これまで、鈍化してきた輸出に対して、内需を支えてきた消費にも陰りが出てきたと見え、中国企業の原材料・中間材の輸入が大幅に減少した。
  中国関税庁の海関総署は8日、「5月の1ヶ月間、韓国産の輸入は5.2%減少した」と発表した。
オランダから▲17.3%減、
南アフリカから▲11.4%減、
東南アジアから▲5.4%減
韓国・豪州からそれぞれ▲5.2%減
日本からの輸入も▲1.1%減となっている。

韓国からの輸入がしばらく減少する可能性があるが、南北大陸や欧州にも力を持つサムスンを除く韓国企業の大部分は大きな打撃を受けることになる。

  ブルームバーグ通信などは、専門家の言葉を引用し、「中国景気が失速し、消費財より原材料と中間材の輸入が大幅に減った」と説明している。
実際、原油や石炭などは▲3~▲11%減少。中間材と設備の輸入は▲1.6~▲64.6%減少。
5月の中国全体輸入額は前年同月比▲1.6%減となった。予想値は6%増だった。

  ブルームバーグは「5月の輸入が予想以上に急減したのは、製造業の失速が続くことを示唆するというのが専門家の見方」と伝えた。

<輸出>
  一方、中国の5月の輸出は逆に7%増えた。
増加率は予想値(6.7%)をやや上回った。輸入が急減する一方、輸出は予想より増え、貿易黒字は5年ぶりの最高水準(359億2000万ドル)となった。
輸出が景気鈍化をある程度防ぐという期待もある。ただ、1~5月の全体輸出は前年同期比▲0.4%減少している。

善意に解釈すれば、中国企業が5月の1ヶ月間、在庫調整のため生産を減らし、在庫品を輸出した可能性もあると分析されるが、分野も広くそこまで国家統制など取れていない。

最近、中国政府は景気失速の最も大きな要因である不動産市場と建設景気の沈滞を防ぐため、公共住宅投資を増やすことにした。
ロイター通信などは「中国政府が都市銀行の出資を受けて設立したファンドにモーゲージ(長期住宅担保貸出)債を買い取らせることも検討中」と伝えている。
ただ、銀行資金を住宅市場に誘導する政策で、不動産価格の安い都市近郊に安価な住宅を建て、都心部の住宅価格を訂正水準まで下げながら、官民による住宅投資と住宅需要により経済を牽引させるという。
だが、中国経済は規模が依然とは桁外れに大きくなっており、チョマチョマした経済政策では、前を向かなくなっている。やはり、3大商圏(米欧中)の欧州経済が、低迷から完全に脱出しなければ、中国のコスト増、世界の工場として東南アジア勢の追い上げもあり、なかなか前に向かないようになってきている。
(東南アジアで欠落している電力などインフラ設備の整備が進めば、中国は東南アジアが侮れない存在になってくる。すでに繊維製品ではそうした傾向が顕著になっている)
それに、中国の輸出額には、シャドーバンキングの資金調達用架空輸出が含まれている可能性もある。どっかのメディアはそうした架空輸出は無くなったとほうじているが、検証したわけではなく、思いを記載しただけだろう。
昨年1~4月までこうした影の銀行による香港への架空輸出による資金調達問題が浮上、5~6月には締め付けたが、年末には再び輸出額がおかしな数値となっていた。
中国政府(政府関係機関)の発表数値は、こうした適当な面や政策的な思惑数値が絡んでいる可能性もある。一党独裁国家だからどうにでもなる。

[ 2014年6月 9日 ]
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