アイコン 「海の森水上競技場」は競技不向き 関係者指摘 風と波問題 彩湖が安上がり 問題外と

2020年の東京五輪・パラリンピックのボート競技 会場をめぐり、東京都、五輪組織委などが東京湾の「海の森水上競技場」(東京ゲートブリッジ、東京都江東区若洲- 中央防波堤外側埋立地)開催を決めているのに対し、埼玉県戸田市の神保国男市長が「戸田市の彩湖を推薦したい」とする要望書を舛添要一東京都知事らに提出 した。

競技の環境や建設コストなど「総合的にみて彩湖が適している」としたが、その根拠は8月8日に戸田ボートコースの大学ボート部監督らでつくる戸田監督会(約30チーム、鈴木崇司代表)が行った東京湾の現地調査だった。
好天でも波が立ち、時々不規則な海風が吹く環境に、監督たちの感想は「こりゃ駄目だ」だった。

監督会の一行約10人は、8日午前10時すぎ、戸田市笹目の荒川べりの船着き場を小型クルーザーで出発。午後0時半ごろ、「海の森―」の計画地に到着した。
競技場は東京23区のごみを埋める中央防波堤埋立地の隙間の幅約200メートルの運河を改造する計画だ。
 好天で夏の日差しが熱い。ほとんど無風。だが、波が船べりをたたく音がする。エンジンを停止して風の様子を見た。「風は静か。しかし、この波ではボート競技は無理」と一橋大総監督も務める鈴木さん(77)。他の監督やOBたちの視線も厳しくなった。

「運河の両端に水門を設置して海流と波の影響をなくす計画だが、技術もコストも大掛かりなものだ」。両岸に切り立つ高さ2メートルのコンクリートの護岸に「このままだと波が反射する。反射しないようにする工事も大変だ」。「風も問題。こんな近くに風力発電(東京臨海風力発電所、850kW×2基、中央防波堤内側埋立地に設置)の風車があるなんて驚きだ」

コース予定地南側の埋め立て地は、一般人は立入禁止。ごみ焼却灰を運ぶ大型トラックのための橋があり、その下をくぐると、右手には長さ数百メートルの長大な桟橋。

「この橋も桟橋も五輪競技のためには撤去が必要でしょう。莫大な費用がかかる。競技の期間中に東京23区のごみ処理はどうするのか。費用は全部税金だ」と県ボート協会理事長で日大OBの和田卓さん(69)。

視察中、羽田空港を離発着する旅客機が2、3分置きにごう音を立てて頭上を低空で通過する。「ここは不向きだ。こういう所でボート競技ができると思っていることがおかしい。世界から笑われてしまう」と鈴木さんは手厳しい。

■「彩湖が良い」=荒川貯水池
 監督会は、戸田コースに艇庫を置く22大学やNTTなど有力実業団も含め約30チームが参加し「彩湖が良い」と指摘している。

しかし、日本ボート協会の18日時点での公式見解は「今年5月に東京都の提案に基づいて、東京五輪組織委、FISA、日本ボート協会の4者の合意で海の森会場と決定した。
あらためてコメントを出せる状況ではない」(相浦信行事務局長)とし、今回の要望を受け入れる様子はない。
これまで神保市長らは、この問題解決のために、水面下での政治折衝を目指していたが、今回の「要望書」で問題は水面上に浮上した。「現場の声を無視して進めようとしている。何か大きな力を感じます。彩湖が素晴らしい所なんだということを世論に訴えたい」と神保市長は話している。
以上、埼玉新聞

計画地は、既に利権に回されており、国や都議の議員さんたちがゼネコン・マリコンと水面下で既に話し合いがなされているものと思われる。今更、毛頭、彩湖などに計画を変更するはずがない。いくら、計画予算より多く施設整備費用がかかろうが人の金=税金、誰も懐を痛めず、いくらでも金は出す。結局、2020東京五輪は、いろいろな関係者にとって千歳一遇の大きな大きな利権の塊なのだ。
明治神宮外苑の宇宙船の新国立競技場新築工事の総費用がどれくらい予定を超過するのか見ものだ。予定より、資材費・労務費等コストが上がりましたなどは、わかっていたことで国民に通用しない。日本人特有の東京五輪開催で、世界に迷惑をかけてはいけないので、まずは完成をとなる。誰も責任を取らない。フクシマのように。

上海オリンピックでは、大気汚染問題で、事前に大問題となった。そのため、北京郊外も含め、煤煙工場の全面稼動停止、車両も半0減させる規制をかけ、やっと空に青空が戻った。「海の森水上競技場」の上空を低空を飛ぶ羽田の飛行機を成田に変更させることなどは不可能だ。発着の飛行ルートを開催期間中だけ東京都心上空などに変更するのだろうか。
公益社団法人日本ボート協会の方々も利権にかかわっているのだろうか。
1964東京五輪のボート競技が開催された戸田漕艇場では施設が足りないのだろうか。また、荒川貯水池「彩湖」と戸田漕艇場とは1.5キロしか離れておらず、戸田漕艇場の基本的に整備された施設が共有でき、最安で施設ができるだろう。ただ、日本ボート協会などは、風、波、騒音など何の躊躇もなく「海の森水上競技場」に造ることだけを至上命題としているようだ。
 

[ 2014年9月22日 ]
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