アイコン 米国内初のエボラ死者 空港チェック不可能  感染者拡大7,493人に エイズとの比較

8日、米国内で初めてエボラ出血熱への感染が確認され、テキサス州ダラスで治療を受けていた40代のリベリア人男性患者が死亡した。米国内でエボラ感染者が死亡したのは初めて。

男性は9月20日、エボラ熱が猛威を振るっている西アフリカのリベリアから、ブリュッセル経由でテキサス州に到着した。数日後にダラスでエボラ熱を発症した。
男性と明確な接触があった9人については、外出や来訪者との接触を禁じる隔離措置が取られている。今のところ、9人の中で発症した人はいないという。
エボラ出血熱は、ウイルスに感染しても2日~20日間(通常7日間前後)発症せず、この間、当該のリベリア人は海外へ渡航し、ダラスで発症していた。

世界の空港の防疫体制は貧弱、発症し高熱を出している人をサーモチェックで、見つけることはできるが、発症してない感染者に対して、何の効力もなく、チェックできないものとなっている。そのため、入国してから発症するケースが今回、アメリカで初めて生じ死亡するに至った。

10月2日、米疾病対策センター(CDC)は、この男性は、アメリカ国内で最大で100人に接触した可能性があると発表、うち9人に対して隔離措置をとっている。

エボラ出血熱の各国の感染者数と死亡者数 2014.10.9現在判明分WHO等
感染国
感染者数
うち死亡者数
死亡率
人口/万人
リベリア
3,834
2,069
54.0%
420
シエラレオネ
2,437
623
25.6%
600
ギニア
1,199
739
61.6%
1,050
ナイジェリア
20
8
40.0%
17,400
セネガル
1
0
 
1,310
アメリカ合衆国
1
1
100.0%
31,600
スペイン
1
0
 
4,598
 
7,493
3,440
45.9%
 
 
<今では治療薬があるエイズより格段の致死率と感染力>エイズ感染者3400万人
今では治療薬が開発されているエイズも、最初、アフリカのカメルーンでウイルスが見つかり、セックスを介して拡散、最大の感染国は今でも中央アフリカのウガンダとなっている。
エイズは、セックスを介して世界へ拡散。当初、治療薬はなかったが、急速な感染拡大に、医薬品メーカーがお金になることから各種治療薬を開発し、不治の病ではなくなった。しかし、感染を予防するワクチンはなく、現在も増え続けている。

厚労省の資料によると2010年のHIVの世界の感染者数は3,400万人、うち、サハラ以南のアフリカの感染者数2,290万人(67%)、東南アジア400万人(12%)、カナダ+アメリカ130万人、日本は403人となっている。2001年との比較では、増加率は東アジアが108%増の79万人と倍以上に増加している。中・西欧が33%増の84万人、北米は32.増、東南アジアは5.3%増となっている。中国・韓国で大幅に増加したことを示している。
(残念な話、WHOがHIV感染予防のため無料配布しているコンドーム、配布されているアフリカで破けるという事態が多発、アフリカ人のモノは、欧米人より巨大なため、欧米人主導のWHOが配布用に作らせたのは欧米サイズだったことにより、破ける事態となった。・・・破け感染した人たちもいることになる)

<エボラの恐怖>
エボラの場合は、セックスで感染するのはもとより、汗や唾などのすべての体液においてウイルスを媒介するとされ、その感染力も強く、セックスだけ注意を要するエイズの比ではない。
西アフリカ諸国のエボラ汚染国には、大勢のアフリカ以外の外国人が、貿易などの仕事のためいた。ほとんどが帰国して、その後(感染しておらず)発症もしていないが、今でも、往来はあり、どこで、発症していない感染者といつ接触するかわからない恐怖となっている。また、そうした人たちが、感染し、帰国後発症した場合は、当然、発症前の感染者と接触した人たちにも感染の可能性が生じ、恐怖に陥れることになる。
 
米疾病対策センター(CDC)では9月23日、来年1月までに最大で55万~140万人の感染者が生じる可能性があると警告を鳴らしている。この数値は、今年中に2万人に達するとしたWHOの報告とは桁違いとなっているが、それほど、米国はエボラ出血熱ウイルスに対して危機感を持っているという現われでもある。
アメリカ政府は、西アフリカへ3,000人の軍隊を派遣し、隔離病棟造りを行い、ウイルス拡散を防止する作戦を行使している。ただ、最大の感染国となったリベリアでは、対応する医師たちが大幅に不足していると報じられている。これまでに、治療に当たった医師たちが、感染し大勢死亡しているのも現実である。
ナイジェリアの感染者数20名(うち死亡者数8名)は、リベリアで感染した医師が、治療のためナイジェリアに運び込まれ、対応した医師など病院関係者と空港関係者が感染した数値となっている。
[ 2014年10月 9日 ]
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