アイコン 6月19日(日)、「オール沖縄」は終焉します。

明日、19日(日)「オール沖縄(左翼集団)」による県民集会が開かれるそうです。参議院選挙の告示が2日後の6月22日ですから、「うるま市女 性殺人事件に抗議する県民集会」と称していますが、実態は「オール沖縄(左翼集団)」が担いでいる伊波洋一候補の総決起集会です。

「うるま市女性殺人事件」発生以来、事件をとことん政治利用する反日勢力、反日マスコミには沖縄県民は勿論、本土に住む我々も辟易しています。勿論、事件 は憎んでも憎みきれない許されざるべき事件です。被害者のご冥福を心からお祈り申し上げます。犯人のシンザトには極刑が下されると信じて疑いません。事件 の再発防止に日米は真剣に取り組むべきです。

下記の秀逸したブログ(農と島のありんくりん)の最後の方に「沖縄県だけの特例でもいいから、地位協定運用の部分改善を進めて、実体を作ってしまうのもひとつの手なのです」。と自論を述べています。

また、「地位協定特別区」として運用の徹底改善を実施するのもあり得ると思っています。との見識も示しています。

翁長さんも米軍基地の全面撤去なんて中国に阿るばかりではなくて、沖縄県民の命を預かっている沖縄県知事としての矜持を示し、共産党の手先のように基地反対、何でも反対と叫ぶのはいい加減止めるべきである。ここは真剣に政府と向き合って一度ぐらい沖縄県知事として健全な見識を述べるべきである。

農と島のありんくりん
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/

あさって19日、うるま市女性殺人事件に抗議して県民集会が開かれるそうです。
今回の県民大会が成功するかどうかの焦点は、自民党と公明党の県連が参加するかでした。
「会見で(自民)県連の照屋守之副会長は、大会を主催するオール沖縄会議から正式な協力依頼がないとして「開催や大会決議を決める前の段階で、超党派の取 り組みを模索すべきだった」と批判。「県民大会を選挙の最中に行うことにも一つの疑問を感じる」などと超党派での取り組みを求めた。」(琉新2016年6 月15日)
そして次いで公明党も不参加を表明します。
「公明は同県民大会に参加せず、18日に別で追悼集会を開くことを決め、自民も別の大会開催を検討しており、超党派による大会開催はなくなった。」(琉球新6月16日)
保守の自民と中道の公明が揃って参加しなとなると、「全県民」という建前が消滅します。
ここに翁長氏が参加するか否かが、次の焦点でした。
もし保守・中道不在の集会に参加すれば、彼は従来翁長氏が自身のスタンスとしてきたはずの、「沖縄の保守が革新を包む」というスタンスは崩壊することになります。
※朝日新聞2012年12月14日翁長雄志さんに聞く沖縄の保守が突きつけるもの
ところが、公明不参加を聞いた翁長氏の下した結論はこうです。
「翁長雄志知事は16日、県庁で会見し、米軍属女性暴行殺人事件を受けて19日に開催される県民大会への参加を正式に表明した。翁長知事は「参加する方がより多くの県民の期待に応えられる」(琉新6月17日)
はい、決まりました。
私には翁長氏が、たぶん3カ所で開かれることになる追悼集会のひとつひとつに顔を出して、演説をぶつのかと、心のどこかで期待していた部分もありましたが、無駄だったようです。
そのほうが、よほど自民県連はイヤだったことでしょうに。

0618c.jpg状況は非常にクリアになってきました。
「オール沖縄」はこの時点で消滅したのです。自滅したと言い換えてもいいかもしれません。
翁長氏のスタンスの妙はひとえに、「保守がいて、革新もいて、その真ん中に知事がいる」という「あいまいさ」にありました。
この翁長氏の立場の微妙さは、仮に翁長氏の代わりに伊波洋一氏が知事だったならばと考えれば分かりやすくなります。
「伊波知事」ならばストレートに持論の、「移転阻止・全基地撤去・海兵隊全面撤退・安保廃棄」を叫ぶでしょう。
これに県内の保守層が乗れますか?
今まで自民県連の幹事長までやって、大田革新知事から知事の座を奪還して稲嶺知事を作り、さらには仲井真知事を作った実績を持つ翁長氏だからこそ、保守層は彼を知事の座につけたのです。
オナガなら、基地交渉の裏表に精通しているから、任せられるさぁ、と。
さきほどの朝日のインタビューは、知事就任直前のものですが、こんなことを翁長氏は言っています。
朝日新聞2012年12月14日翁長雄志さんに聞く沖縄の保守が突きつけるもの
「革新勢力は、全身全霊を運動に費やせば満足できる。でも政治は結果だ。嫌だ嫌だで押し切られちゃったではすまない。稲嶺恵一知事はかつて普天間の県内移設を認めたうえで『代替施設の使用は15年間に限る』と知事選の公約に掲げた。
あれを入れさせたのは僕だ。防衛省の守屋武昌さんらに『そうでないと選挙に勝てません』と。こちらが食い下がるから、向こうは腹の中は違ったかもしれないけれど承諾した」
私は正直、ホーと思いました。
このインタビューは、知事になる前だったので、就任後の多弁にして無内容な発言とは違って、いい意味でも悪い意味でも泥臭い島の保守政治家らしさが残っています。
翁長氏が言っているのを、超訳すればこうです。
「オレは、安保も集団的自衛権も認めている保守政治家なんだよ。だから基地があるのは分かる。だが、沖縄だけにそれを押しつけるのはおかしいだろう。本土がなぜ引き受けないんだ。
しかし、基地はもう既に島に根を張っているのもホントだ。
革新の連中みたいに建前だけで運動してもなんにもならない。ひとつひとつ苦渋の選択をして、条件闘争をして島に有利なことを引っ張ってこなきゃダメなんだ。政治は建前じゃなくて、結果なんだよ」
これは実は、島の保守層の最大公約数的意見なのです。
知事選で、翁長氏に入れた相当部分は沖縄保守層の人たちでした。
「ぼくは非武装中立では、やっていけないと思っている。集団的自衛権だって認める。しかしそれと、沖縄に過重な基地負担をおわせるのは別の話だ」という、自称「ゴリゴリの保守政治家」に、なんか担保を得たような気分を持って県政を預けたのです。
「オナガなら、悪いようにはしないさぁ。なにかいい折り合いを見つけてくれて、島人の気持ちをうまく本土政府に伝えてくれる」、そんな気分ではなかっでしょうか。


0618d.jpgしかし、その期待はもろくも裏切られました。彼は左翼陣営に取り込まれ、今やおそらく島人の9割が望んでいるはずもない「民族自決」まで国連でしゃべってくる始末です。
上の写真は共産党赤嶺候補の宣伝カーの写真ですが、この絵は今の「オール沖縄」を象徴しています。
中央には、主人公ヅラをして志位氏が目立つように陣取り、地元共産党議員たちがしもべのようにつき従い、ずっと脇に寄せられるようにして翁長氏がぎこちない笑顔を作り、なにやら嬉しげな糸数女史が端に見えます。
これが共産党を中心とした現実の「オール沖縄」の姿なのです。
さて今回、翁長氏が「オール沖縄」として県民集会にするならば、方法はひとつしかありませんでした。
保守・革新の政治主張を一切排除して、徹底した追悼集会にすることです。
今がどんな時期か、翁長氏が知らないはずがありません。
集会のわずか2日後の6月22日は、参院選公示です。もう既に選挙戦は裏で進行しています。
この時期にこのような集会をやると「オール沖縄会議」は述べています。
「米軍属女性暴行殺人事件に抗議する19日の県民大会に向け、主催のオール沖縄会議の県議会与党4会派などによる会合が12日に那覇市内で開かれた。決議案に「米軍普天間飛行場の閉鎖・撤去と県内移設断念」を盛り込むことを確認した。
 決議案は5月の県議会の抗議決議を基にし、ほかに(1)日米両政府が遺族と県民への謝罪と完全な補償(2)在沖米海兵隊の撤退と米軍基地の大幅な整理・縮小(3)日米地位協定の抜本改定―を盛り込む予定。」(琉新6月13日)
この決議案に、安保廃棄、安倍政権糺弾が入ればそのまま沖縄左翼の主張そのものです。
まぁ、書き込まなくても、当日の発言者が連呼するでしょうから、結局は同じことですが。
これでは事実上、参院選の革新陣営勝利総決起集会です。左翼勢力の身内の集会にすぎません。
本気で追悼集会をしたいのなら、事件直後にするべきでした。
なぜ参院選公示2日前にするのでしょうか。そこに政治的意図をかんじなかったらおかしいくらいです。
当日は全員が黒い服を着て、揃いのボードをザッと出すそうです。きっとこんなかんじでしょうね。


0618e.jpgこんな集会に保守・中道が乗れると、翁長氏は本気で考えているのでしょうか。
ここまで政治臭を強めれば、報道するメディア側も参院選直前なので、手控えたトーンになるでしょう。
TBSの金平さんくらいは、実況中継をしてくれるでしょうがね。
ですから、今回の県民集会は徹底して政治臭をなくさねばならなかったのです。
そもそも行政官としての知事ならば、当座は抗議一辺倒でしかたがないものの、具体策を本土政府と徹底的に詰めねばなりませんでした。
こんな極刑以外にない犯罪が起きた後になって、綱紀粛清だの、再発防止だのと言っていても始まらないのです。
たとえばMPと県警の基地施設内まで含む共同パトロールの実施などを、政府にぶつけてみればよかったと思います。
おそらく米軍とつるんでいると思われたくない県警はイヤがるでしょうし、基地内の県警パトロールはこんどは米軍が拒否するでしょうが、「地位協定の抜本的改正」はすぐにできるはずがないわけですし、その間に再発したらどうするのです。
沖縄県だけの特例でもいいから、地位協定運用の部分改善を進めて、実体を作ってしまうのもひとつの手なのです。
いちばん知事としてダメなのは、美辞麗句の建前ばかりで現実にはなにもしないことです。
私は一国二制度には反対ですが、こと地位協定だけに関しては、「地位協定特別区」として運用の徹底改善を実施するのもあり得ると思っています。
米国が渋るのは、アジア諸国の同じような条約に波及することです。それはないということを、日本側から担保するために「特別区」とするわけです。
こういう具体的な提案がないところで、単調にスローガン的な「移設反対」ばかり言っているのですから、翁長氏の政治手腕とバランス感覚に期待していた保守層は離反していくことになります。
ところで今から7カ月ほど前に私は、「翁長氏を乗せた「オール沖縄」の神輿は左に傾き、そして転倒する」(2015年11月15日)という長ったらしいタイトルの記事を書いたことがあります。
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-e327.html
そのとき予想した状況が、まさに今現在進行形で進んでいます。
この記事で、私は吉川由紀枝前沖縄県知事公室長のこの言葉を引用しました。※http://business.nikkeibp.co.jp/article/person/20150514/281135/
「特に現実的な妥協ラインはどこか?という話になると、「オール沖縄」では一切の合意はない。この可動範囲をちょっとでも越えれば、知事の支持基盤は分裂する。」
本来、保守と革新の調停役となり、中央にいて踏ん張っていなければならないはずの翁長氏が左に傾いて、左翼勢力と合体してしまえば、「オール沖縄」は自己解体を迎えるしかないのです。
そしてそのようになったようです。「オール沖縄」は解体しました。

[ 2016年6月18日 ]
 

 

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