アイコン 豊洲市場 設計条件書の捺印は誰が・・築地カジノ、小池都知事の妥協は命取り

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空洞式は、平成23年8月の「部課長級の会議で決定された」と報道されているが、基本設計をプロポーザル方式で平成20年12月に募集しており、基本設計の設計条件書が応募した2社に対して提示されている。

その設計条件書を誰が誰の責任で提示したのかということが、最大の問題となる。
PTは当然取得していると思われるが、開示するかどうかは別、すでにPTメンバーが日建設計と頻繁に逢引しているとの報道もあり、PTの情報は筒抜け状態だろう。

<<問題の経過>>
2008年7月:「専門家会議」が都に、土壌汚染対策に「盛り土」工法を正式提言
<基本設計募集>
平成20年12月までに、都はプロポーザル方式(技術提案方式)で豊洲市場の基本設計者を募集
日建設計は平成28年10月6日、「(基本設計の提案書について、平成23年1月締め切り前に)都から地下に空間を設けるよう指示された」とするコメントを発表した。)
 日建設計の誰が、東京都の誰から、いつ、どこで、どのように指示されたのか。

<基本設計締め切り>
都は豊洲新市場の基本設計の業者選定につき、1月までに「空洞式の」技術提案書を日建設計に提出させた。

<基本設計発注(落札決定)>
平成23年3月、(空洞式の)基本設計である日建設計が受注。(応募は2社)
日建設計の技術提案書では、建物の下に「盛り土不要」と明記し、盛り土をしない工事計画を提案していたことが図面上でも明らかになっている。
これまで対応してきた設計会社から変更された。なぜに・・・???。
(もう1社がどこなのか、招聘された場合、どう回答するのか、都の幹部や日建設計を気にして「記憶にありません」と回答するのだろうか。5年を経過し、すでに書類を捨てわかりませんというのだろうか。司法権が及ぶ百条委員会の設置が必要だろう。空洞式を条件提示されていなかった可能性もある)

<日建設計・空洞式基本設計図所提出>
平成23年6月、日建設計:盛り土なし空洞方式の基本設計図書を都に提出

「盛り土を行わない方針をいつ誰が決定したのか」
平成23年8月、「部課長級の会議で(空洞式が)決定された」とプロジェクトチームの調査で判明したと(平成28年10月29日)報道されている。
ならば、方針を決定する過程で、「誰が考えだし、提案したのか」はまだ不明のまま。

<あまりにも早い工事発注>
平成23年8月、「土壌汚染対策工事」のゼネコンJV3社と契約締結
(都は、日建設計から基本設計図面を受け、その後内部の各種手続きが必要だろうが、2ヶ月というあまりにも短期に入札にかけ、契約まで至っている・・・神技。
応札会社は、図面をもらい積算して見積るが、通常、高額案件では官庁側が事前説明会も開催する。そうした期間を考慮すればデタラメに早い。
世の中では、こうした契約はすべてデキレースという。

これ以降は建築へ入る。
平成23年10月、豊洲新市場建設(建築物)工事実施設計の契約を日建設計と締結

<日建設計とPTメンバーが密会し続ける>
平成28年10月15日、小池都知事が立ち上げたPT(プロジェクトチーム)のメンバーが日建設計とたびたび会っている。(日建設計によるPTの情報収集と情報(調査内容)操作が疑われる)と報道されている。(日刊ゲンダイ)

<問題点整理>
平成20年12月~平成21年1月までの2ヶ月間の間に、誰が誰の責任で日建設計に「空洞式」により技術提案させたのか。
都が示した日建設計に提出した基本設計の「設計条件書」であり、課長クラスの権限で条件提示はできない。当時の部長やもっと上が指示している。
設計条件があり、日建設計は重要書類であり書面を所有している。都にも当然あるが、意識的に廃棄している可能性もある。都の設計条件書には決裁の捺印がある。・・・そういう形式を踏むのが官庁でもある。

<日建設計のプロ意識欠如>
豊洲市場は、一度ほかの設計事務所により基本設計書が作成され、土壌汚染問題が浮上し、報じられなければ、そのまま建築着工する案件であった。
また、専門家会議が技術提案するなど、当時から大々的に報じられていた。
日建設計は、こうした土壌汚染地の、それも生鮮食料品を扱うための土壌改良工事を請け負うに当たり、土壌改良工事図面や建築図面も書き、完成させた現在の豊洲市場について、完璧であると自己評価しているのだろうか。
鹿島建設が土壌改良から建築まで請け負った青果棟では、地下空洞の床面が、ほかの棟と異なり剥き出しになっている。
土壌改良をしてない汚染土壌を剥き出しにさせている。建築設計図面でそうなっているということを意味している。
これだけ見ても、百戦錬磨の日建設計はプロ意識に欠けているといえよう。
地下水が上昇し、すでに膨大な費用をかけ行った土壌改良した埋め戻し土の所まで上昇している。そうなれば、汚染された地下水により汚染物質が埋め戻し土に再度入り(実際入っている)、土壌間の毛細管現象で盛り土まで達することになる。

砕石層までしか地下水を上昇させないとする前提条件がすでに崩れている。
日建設計がプロならば、地下水の汲み上げがなぜに、10月からなのか不思議でならないし、建物が竣工した3月以前から、地下水を汲み上げさせなければならなかったはずだ。

今年3月の設計検査、その後、都の施主検査(日建設計立会い)が行われ、5月に都に引渡しが完了している。

こうしてみると、すでに3月の設計検査段階から、地下水は地下に溜まっていた可能性もある。
また、魚市場の卸棟(大成担当)、仲卸棟(清水担当)も床にコンクリを打っているにもかかわらず、地下水が浸透して溜まっており、止水工事(防水用コンクリ打設)さえ、行っていなかった。
(工事を監修した設計会社から提出された設計検査報告書や都の施主検査報告書の書類に、写真が各パーツ毎に撮影され添付されている。それを見ればわかること・・・官庁工事は異常に細かく、ゼネコンの施工状況や設計検査などで写真を付けて報告するように定められている。)

ただ、豊洲市場では、日建設計が作成した建築図面に、重機が入る入口が何ヶ所も設けられていると報道されており、日建設計は施主の思し召すままに何一つ逆提案せずして、指示されたままに建築設計図面を作成したものと見られる。

ここでも、建築図面を作成するに当たり、設計条件書が都から日建設計側に渡されていることになる。
(基本設計と建築設計は、別々に都は発注しており、日建設計は基本設計で「空洞式で設計せよ」と都から指示されても、建築設計まで同時に空洞式+地下空洞への重機搬入口を設計せよとはならない。改めて都は、建築設計を受注した日建設計に対して、重機搬入口を図面に入れる条件提示を書面で行っている。)
その設計条件書を、誰が誰の最終権限で日建設計に提出したのかという問題が残る。

<外堀から攻めるべし・百条委員会の設置なければ中途半端に・・・>
当問題は、都の内部ばかり注目されているが、関係した外部の調査でかなりの部分が分かり、それに基づき、内部の調査に入った方が賢明である。
外部とは、日建設計、基本設計で落選した設計会社、以前に基本設計を作成した設計会社だけで十分だろう。すでに日建設計は、ガードを硬く硬くしており、追及するには、都議会で、法的拘束力を持つ百条委員会を設置するしかない。(都議会では猪瀬都知事を失脚させた百条委員会のようにはいかない)

<政権側を立てれば都民離れも>
豊洲に関わっている先生方々も多く、設置されるかどうかは力の関係で不明、内田氏(都議会のドンガバチョ、豊洲市場を受注した東光電気工事の監査役、豊洲一帯が地元で利権の塊)の政治資金パーティには、よいしょよいしょでNO2に伸し上った二階幹事長も出席しており、小池一派の自民党党籍除籍問題との関係もあり、二階氏の一声で小池氏が大きく妥協することもありうる。
政治とはそういうものなのだろう。

豊洲問題はこれまでの責任問題と、豊洲市場を今後どうすんのかという2つの大きな問題がある。

<痛いオリンピックとの兼ね合い論議・築地カジノ構想の具現化>
時として再びカジノ議連が動き出しており、豊洲問題は、築地市場跡地へのオリンピック駐車場問題を浮上させ、早期に豊洲に移転させ、東京オリンピック後にカジノ建設へ大きく動き出させようとしている。
その尖兵に、大阪が夢洲での万博開催の大義により交通インフラを整備し、終了後、即、カジノ建設に動き出させるように、カジノ法案を通過させる予定となっている。
築地はオリンピック開催の大義に追い出される。

ということは、豊洲市場問題を、専門家会議の平田座長(NHK様に再就職)がろくに調べてもない段階から、すでに問題なしを連発しており、問題なしを前提に動いていくものと見られる。
これでは、小池都知事も格好がつかず、地下空洞を地下水が浸透しないように完全防水工事をさせて、一件落着させるものと見られる。
ただ、そうした工事も何百億円もかかるのだが、5800億円も6300億円もそんなに変わらないと同じ穴の狢に変身することになる。

<小池百合子氏も難しい選択が控えている>
小池都知事は、まず、埃を振り払うことで長期安定政権を目指す手法は、中国の習近平の手法と同じであり、圧倒的に都民を味方に付けた小池都知事により、都議会のドンガバチョこと内田氏の派閥は、都幹部も含め弱体化させられ続けるものと見られる。でなければ巻き返しの風は台風並みに吹き荒れるものとなる。
中央政権も強いものになびく習性が強く、このままでは、内田氏は孤立無援・人気喪失の石原伸明とともに権力中枢(中央・都・都議会)から、表も裏も完全に追い出しを食らうだろう。
都知事選における女の怨念・執念がそこまでやらせるだろうが・・・。
任期は4年、東京五輪、直前の7月に選挙を向かえる。小池百合子氏は1952年7月生、64歳、3期12年は脳味噌にあるはずだ。

磐石な体制を維持するためにも、今回、中途半端な妥協はできず、妥協すれば都民が離れ、オリンピックにも出席できなくなる可能性もある。
かといってオリンピックを成功させる道程を早期に再構築しなければ、オリンピックを歓迎している都民が離れ、次期選挙が危うくなる。都民の心理は風のように吹き、変わる。
賞味期限の長いものを完全に後回しにしており、影のブレーンもいるようだ。


 

[ 2016年10月31日 ]
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