2016年アメリカ経済NOW 29日WTI原油価格一時2ドル超値下がり
アメリカの景気は上々、FRBイエレン議長は12月金利を上げることを内定している。トランプ効果(大公共投資増+法人税減税(日本とそっくりさん)・・・経済対策)により、ドル高にかかわらず、株価は史上最高値を更新するなど堅調に推移している。トランプや隣国では朴大統領のオカルトスキャンダルも決着し、目先の賞味期限は11月の本日まで。
12月は米金利が上昇しようが折込み済み、いよいよ年末相場となる。眼下の円安により株価は、米NYダウも頂点に達していることから、一進一退となっており、何かインパクトが欲しいところ。
<好調な米経済>GDP改定値2.9⇒3.2%に上方修正
米商務省が29日発表した第3・四半期の実質国内総生産(GDP)の改定値(季節調整済み)は年率換算で前期比3.2%増と、速報値の2.9%増から上方改定された。市場は3.0%増を予想していた。
2014年の第3・四半期以来2年ぶりの大きな伸びで、力強い個人消費と大豆輸出の急増が米経済を支えた。今年の第2・四半期のGDPは1.4%増と低迷していた。
改定値では、企業のインフラ投資や住宅建設が上方改定されたことも寄与した。
米経済の基礎的諸条件が底堅いことが改めて示され、連邦準備理事会(FRB)による来月の利上げをさらに後押しする。
所得面から経済の動向をみた国内総所得(GDI)も第3・四半期に5.2%増加し、14年の第2・四半期以来の大きな伸びとなっている。
<29日米原油先物大幅値下がり>WTI
30日にはOPEC総会が開催され、昨年から模索されている減産合意なるか注目される。ただ、アメリカのWTI原油先物価格は29日、一時、前日比2ドル以上値下がりして44ドル台に突入した。
これは米エネルギー情報局(EIA)の週間石油在庫統計で、原油在庫が45万5000バレルの減少予想に反して、250万バレル増えたほか、ガソリン在庫も120万バレルの減少予想に対し、3万6000バレル増え、供給過剰懸念が再燃したことによるもの。
原油や天然ガスは、価格が上昇すれば、OPECの減産に左右されない米国の生産リグ稼動数が復活することから、価格はすぐ頭打ちにもなる。中国も本格的に世界一の埋蔵量を誇るシェールガスの生産を、重慶近郊で建設開始すると発表している。
ただ、OPEC:減産合意は、刺激が欲しい世界の株式市場にありインパクトにはなる。ただし、インドネシア資源相は29日、合意できるかどうかまったく不明と発言している。
肝心のOPECはどうなることやら・・・。
トランプ効果もいつまでも続くものではなかろう。就任までにもまだ50日もあり、その間、一波乱も二波乱もありそうだ。
2016年 アメリカ経済NOW
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単位
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1月
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6月
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8月
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9月
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10月
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失業率
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%
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4.9
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4.9
|
4.9
|
5.0
|
4.9
|
非農業部門雇用者数
|
万人
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17.2
|
29.2
|
16.7
|
19.1
|
16.1
|
貿易収支
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億USD
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-459
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-447
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-405
|
-364
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対米証券投資
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億USD
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-119
|
-5
|
455
|
-262
|
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小売売上高
|
%前月比
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-0.4
|
0.8
|
-0.2
|
1.0
|
0.8
|
住宅着工件数
|
万件
|
112.0
|
118.6
|
115.0
|
105.4
|
132.3
|
住宅建設許可件数
|
万件
|
120.4
|
115.3
|
115.2
|
122.5
|
122.9
|
ミシガン大消費者信頼感指数
|
確報値
|
92.0
|
93.5
|
89.8
|
91.2
|
87.2
|
生産者物価指数
|
%前月比
|
0.1
|
0.5
|
0.0
|
0.3
|
0.0
|
生産者物価指数
|
%前年比
|
-0.2
|
0.3
|
0.0
|
0.7
|
0.8
|
消費者物価指数
|
%前月比
|
0.0
|
0.2
|
0.2
|
0.3
|
0.4
|
消費者物価指数
|
%前年比
|
1.4
|
1.0
|
1.1
|
1.5
|
1.6
|
耐久財受注
|
%前月比
|
4.2
|
-4.2
|
0.3
|
0.4
|
4.8
|
ISM製造業景況指数
|
50基準
|
48.2
|
53.2
|
49.4
|
51.5
|
51.9
|
鉱工業生産
|
%前月比
|
0.8
|
0.4
|
-0.5
|
-0.2
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0.0
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GDP
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1~3月1.1%、4~6月1.4%、7~9月3.2%(改定値)
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・ミシガン大の11月の指数は93.8
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