アイコン 中国人訪日客 「爆買い」費用は「体験」費用に移行

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今や中国では日本製品をネット販売する越境ECサイトが確立され、以前のように「周りの友人らがよく日本旅行に行くので、代理購入サービスを利用したり、『爆買い』したりする必要はなくなっている。
中国からの旅行者が今一番したいのは「体験」だという。
休暇を過ごすために北京から北海道へ来ていた王さんは人民網の取材に対し、「中国で体験できないことを体験できるなら、お金を使う価値がある」と語った。
王さんのような中国人観光客は、春節(旧正月、今年は1月28日~2月2日)期間中にたくさんいた。

このことからも、中国人観光客の日本における消費スタイルに変化が生じていることが分かる。

新千歳空港を出て、電車に1時間40分乗って、到着した駅でバスに乗り換えて、十数分で予約したリゾート地に着いた。辺鄙な場所にあり、アクセスも不便であるにもかかわらず、春節前日の大晦日に当たる1月27日夜11時になっても、ホテルのホールは大勢の人でにぎわっていた。
同リゾート地の客のうち、中国大陸部、香港地区、台湾地区から来た客が70%を占めているという。
また、台湾地区から来た同地のスタッフ曾さん(27)によると、中国人留学生が多い日本の他のホテルとは違い、「ハイエンド路線」の同地の中国人スタッフは働き始める前に一連の訓練を受けているという。
同地の料金もぼったくりではないものの、リーズナブルでも決してない。
例えば、宿泊料金は、オンシーズンなら2人部屋朝食付で人民元に換算して2200-7000元(約3万6000-11万5500円)。
最も人気のスキー体験なら、スキーウェアやスキーセットの5時間レンタルに約530元(約8800円)かかり、リフトの1日券が約340元(約5600円)。もし、プライベーレッスンを受けるなら2時間で約1500元(約2万5000円)必要だ。

決してお手頃価格ではないにもかからず、ホテルによると、「中国語を話せるコーチはとっくに予約でいっぱい。日本語や英語を話すコーチもなかなか予約が取れない状況」という。
ざっと見積もって、大人2人で3日間遊んだだけで、数万元必要だ。
一方、冬にツアーで北海道へ旅行すると、4泊5日でも約7000元(約11万5500円)ほどだ。その他、このリゾート地にあるお土産屋とスポーツ用品店はそれぞれ一軒しかおらず、中国人観光客の「爆買い」のニーズを満たすことはできないと思われる。

北海道から東京に行くと、爆買いをする中国人観光客の姿をあまり見かけることができなくなっていた。
銀座や新宿などの繁華街では、以前なら店の外まで長蛇の列を作っている中国人観光客をよく見かけたが、今は免税手続きができるレジでも並ぶ必要はない。

東京近郊の大型アウトレットモールに行くと、中国語が話せる女性スタッフから、画像をSNSに投稿すると割引券がもらえるサービスや一定の金額以上買い物すると帰りのバスのチケットがもらえるサービスなど、各種セールを熱心に紹介された。
「このようなサービスは前にはなかったよね?」とそのスタッフに聞いてみると、「前はすごい数の中国人観光客が来ていたから、丁寧に紹介する暇なんかなかった。もし、自分から聞きに来る人がいても、簡単に説明するだけだった」と率直に答えてくれた。

このスタッフは大学生で、冬休みを利用してアルバイトをしているということで、「『爆買い』が減ったため、中国語が話せるスタッフもほとんどいらなくなり、2月からは新しいアルバイトを探さなければならない」と話した。

東京のある本屋で、1月20日に発売されたばかりの「中国人観光客の財布を開く80の方法」という本が、おすすめリストに入っているのを見かけた。その本の宣伝文句は「ポスト『爆買い』時代の特効薬!」。
つまり、中国人の「爆買い」に陰りが見えていることに、日本社会はすでに気付いている。同書の作者は、「爆買い」時代が終わっても、新しい中国人インバウンドビジネスが始まり、値段と価値がマッチしたサービスや体験を提供しなければならないとの見方を示している。
以上、環球時報、人民網など参照

東京へ向かうツアー客より、リピーターも含め個人客が多くなり、ツアー客も地方へ向かう人たちが増加している。
くそ寒い日本にあり、中国や台湾・香港などから多くの訪日客が訪れており、感謝するしかない。そうした観光客に対して、最大限の歓待をするのは当然のことだろう。
質の悪い旅館・ホテルの対応は、今やSNSで一瞬のうちに批判され、地域一帯も忌避される世の中、高じれば日本全体の訪日客も減る。この訪日客ブームを長く続けてもらうためには、それぞれのホテルや地域がどっかの国のようにボッタクリなどご法度にして、リピーターや客から紹介された人たちなども大切にしていく必要がある。潜在客は中国だけでも13億人だ。
以上、
今やスキー場は訪日客でごった返ししているようだ。
バブル時代には、金曜の夜には駅前に長蛇のスキー場直行バスが待機していたが、今やそうした風景はまったく見られなくなった。企業は国の政策により空前の利益を上げ、勤労者は遊ぶ金の余裕もなく消費活動を低迷させたままとなっている。
ブラックが当たり前になった企業に対して、政治は機能しておらず、今だ「この景気を全国の隅々に」と叫び、公共投資をバラ撒かせている。
金を循環させる政策=消費拡大政策が求められて久しいが、GDPの6割を担う勤労者・消費者からは絞り取ることだけに奔走している。
夢のような話であるが、日本人でスキー場がいっぱいになるような政策が採られて欲しいものだ。

<2016年の国別訪日客数>JNTO版

 

 
2015年
伸率%
2016年
伸率%
人口/万人
訪日率
総数
19,737,409
47.1
24,039,000
21.8
726,950
0.33%
中国
4,993,689
107.3
6,373,000
27.6
137,462
0.46%
台湾
3,677,075
29.9
4,167,400
13.3
2,353
17.68%
香港
1,524,292
64.6
1,839,200
20.7
723
25.31%
  中華圏
10,195,056
67.3
12,379,600
21.4%
140,538
0.88%
韓国
4,002,095
45.3
5,090,300
27.2
5,106
9.97%
タイ
796,731
21.2
901,400
13.1
6,717
1.34%
シンガポール
308,783
35.5
361,800
17.2
561
6.42%
マレーシア
305,447
22.4
394,200
29.1
2,933
1.33%
インドネシア
205,083
29.2
271,000
32.1
24,700
0.11%
フィリピン
268,361
45.7
347,800
29.6
10,988
0.31%
ベトナム
185,395
49.2
233,800
26.1
9,170
0.25%
インド
103,084
17.2
123,000
19.3
131,000
0.01%
米国
1,033,258
15.9
1,242,700
20.3
 
 
カナダ
231,390
26.5
273,100
18.0
 
 
オーストラリア
376,075
24.3
445,200
18.4
 
 
英国
258,488
17.5
292,500
13.2
 
 
フランス
214,228
20.0
253,400
18.3
 
 
ドイツ
162,580
15.9
183,300
12.7
 
 
イタリア
103,198
28.1
119,300
15.6
 
 
ロシア
54,365
-15.2
54,800
0.8
 
 
スペイン
77,186
27.5
91,800
18.9
 
 
 
856,606
 
980,000
14.4
 
 
 

[ 2017年2月16日 ]
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