アイコン 6年連続スト敢行へ 文政権で勢い増す現代自動車労組 これでいいのか

スポンサード リンク
 

韓国の現代自動車の労働組合は14日、ストライキを実施するかどうかを決める組合員投票を行い、65.9%の賛成でストの実施を決めた。

労組は、中央労働委員会による10日間の調停期間が終わる18日から合法的にストを実施できる。ストに踏み切れば、6年連続で実施することになる。

労組は、賃上げや純利益の30%の成果給支給などを求めている。
同社労組は、このほかの条件として、今後、EV普及によりリストラが予定されるとして、雇用維持を謳っている。

同社関係者は「海外市場で販売が急減し経営状況が厳しい時期にストを決めたのは極めて遺憾」として、「ストが発生しないよう、労組の慎重な判断を期待する」と述べた。
以上、

現代自動車の2016年の売上高は前年比1.8%増の93兆6490億ウォン(1ウォン=0.1円)、営業利益は▲18.3%減の5兆1,935億ウォンだった。販売台数は前年比▲2.1%減の485万7,933台で、高級車の販売が好調だった。
営業利益は2012年に8兆4369億ウォンを記録してから4年連続して減少している。

現代自動車の従業員の平均賃金は、トヨタの平均賃金より高く、日本の自動車メーカー平均より約140万円高い。

現代・起亜の現代グループは、米トランプ圧力で、今後、関税が付加され、コスパがその分失われ、米国での販売がさらに減少することが予想される。
それでなくても、昨年9月メキシコに起亜が40万台生産キャパの工場を完成させたばかり。しかも、今年の上半期の米国での販売台数は前年同期間比▲8.6%も落ちており、韓国からの輸出台数は減るしかない。

現代・起亜は、メキシコで生産した車両は、米国と中南米向けに販売するとしているが、米国は別として、中南米の市場キャパ(2016年の主市場乗用車全販売台数はメキシコ160万台、ブラジルが167万台)は小さく、群雄割拠する中、消化できるものではない。
(メキシコでの販売増は工場完成、市場確保のため大幅値引きの可能性が高く、伸び続ける可能性は低い、また、メキシコも米トランプによりNAFTA見直しが迫っている。)
いまや生産効率が悪くなっている韓国本体の生産工場のリストラをしない限り、中国販売の大幅減少と中国新工場(昨年10月30万台河北工場完成、今年末に30万台の重慶工場完成予定)の負担もあり、経営が急激に悪化する可能性も否定できず、労組は現状、雇用確保ならばいざ知らず、賃上げストなどもってのほかとしか言いようがない。

労組などを支援母体とする文左翼政権、文政権も労組に口出しすれば火の粉が自らに降りかかることから、逆に文政権は雇用悪化の元凶は財閥に問題ありとして、袋たたきにする予定。

(THAAD配備のロッテ星州スカイゴルフ場跡地、進入路は労組と一部住民が封鎖・車両を全車検閲しているが、文政権は、そうした反対派をまったく排除しようとしない。高圧電力も通させず、自家発電用の燃料補給もヘリで空輸している。)

<オリジナルな技術が必要>
現代自動車の根本問題は、韓国の産業すべてに言えることだが、日本の技術を真似て続け、持ち前の宣伝力により販売台数を伸ばしてきた(スマホだけはアップルを真似た)ことにある。そのため、SUBARUやマツダのようなオリジナリティもなく、デザインもBMWなどからデザイナーを引っこ抜き見栄えは良いもののオリジナリティはない。コストパフォーマンスだけでは、品質向上の中国勢の潮流に飲み込まれてしまう。米国では値引きしないSUBARUに販売台数で追い立てられている。

日本勢が世界市場に残れたのは低燃費、故障知らずの品質面からであり、それは海外での中古車市場での価格に今でも現れている。

現代では、リコール隠しが発覚、しかし、同社は認めず、韓国当局により強制リコールさせられ、検察に告発までされている始末、安全面でも怪しくなっている。
こうしたリコール隠し問題が、ピークアウトした米国市場では、熾烈な値引き競争が行われており、営業面で韓国勢から市場奪取のため利用されていることは想像に難くない。

現代グループは販売台数を伸ばすため、値引き販売を各国で行っている。元々海外では日本車より2割程度安く販売されており、そうした期間はさらに安く販売されている。直近決算のSUBARUの営業利益率は12.3%、現代自の同率は5.1%。

<米GMとフォードはリストラ開始>
2016年米市場で▲1.3%減のGM(今年上半期▲1.8%減)も、▲0.1%減のフォード(同▲3.6%減)もすでにリストラに入っている。

乗用車主要市場 現代+起亜グループ
 
2015年
2016年
2017年
アメリカ市場
市場全体
 前年比
5.7%
0.4%
-2.1%
韓国勢
販売台数
1,387,528
1,422,603
642,096
 前年比
5.9%
2.5%
-8.6%
シェア
7.9%
8.1%
7.6%
中国市場
市場全体
 前年比
7.3%
14.9%
1.6%
韓国勢
販売台数
1,678,800
1,790,000
431,000
 前年比
-4.9%
6.7%
-46.6%
シェア
7.9%
7.3%
3.8%
2017年は6月までの累計値
 
現代・起亜グループ
2017年1~6月
ブラジル
現代・直
83,335
5.6%
CAOA系
8,182
-43.5%
91,517
-2.0%
メキシコ
起亜
41,055
74.7%
現代
20,561
22.6%
カナダ
現代
66,879
-7.9%
起亜
36,734
1.1%
 
現代・起亜グループの販売推移
韓国
国内販売
海外販売
合計
2017
台数
前年比
台数
前年比
台数
前年比
6
108,852
-11.1%
499,627
-15.4%
608,479
-14.7%
5
104,129
-4.0%
482,968
-14.3%
587,097
-12.7%
4
103,876
-3.8%
470,181
-14.0%
574,057
-12.3%
3
111,386
-1.2%
532,765
-9.6%
644,151
-8.8%
2
92,271
4.9%
476,897
1.1%
569,168
1.7%
1
80,112
-11.7%
461,300
-0.5%
541,412
-2.0%
2016
1,193,642
-3.9%
6686624
-1.3%
7,880,266
-1.7%
2015
1,241,621
7.9%
6,774,124
-1.2%
8,015,745
0.1%
2014
1,150,391
4.6%
6,854,761
6.0%
8,005,152
5.8%

 

[ 2017年7月18日 ]
スポンサード リンク
 

 

コメントをどうぞ

関連記事

  • この記事を見た人は以下も見ています
  •  
  • 同じカテゴリーの記事です。
  •   
スポンサード リンク
 


PICK UP


PICK UP - 倒産

↑トップへ