sponsored

2018年5月、初の米朝首脳会談を前にした会合で、北朝鮮の取り扱いで軟化路線のポンペオ国務長官と強硬派のボルトン氏が対立、その勢いでポンペオ長官は事前の高官協議で訪朝、すっかりタカ派になり、北朝鮮から何様だと警告され、その後、ポンペオは強硬派を続け、最近でも北朝鮮から「あんたは嫌い。話し合わない」と除外警告されている。

トランプも強硬派ばかりをスタッフにしていることから、当初はボルトンに興味があったと見られるが、対イラン問題で今年5月には、ボルトンは中東へ最大12万人を派遣するとNYTにリークしたり、イラン攻撃を実際検討したりしたことから、トランプがその後否定しまくり、関係悪化が伝えられていた。

トランプにとって腰巾着のポンペオが意を汲んでくれることから、ポンペオとも対立するボルトンを切り捨てたものと見られる。

ただ、日本政府は北朝鮮政策で原則的なタカ派路線であり、ボルトンと通じていたことから、今後、北朝鮮につき、米トランプの動きに翻弄させられる可能性がある。

トランプ米大統領は10日、ホワイトハウスで安全保障政策を担当する保守強硬派のボルトン大統領補佐官の解任を明らかにした。
トランプ大統領は、ボルトン補佐官と意見の違いがあったとしていて、アメリカの今後の安全保障政策に影響を与えるものとみられる。
ツイッターで「昨夜、ジョン・ボルトン氏にホワイトハウスではもはや働く必要はないと伝えた」と書き込んだ。
そのうえで、「わたしは彼の提案の多くについて強く反対だった」として、ボルトン氏との意見の違いがあり、解任を決めたとしています。後任については来週、明らかにするとしている。

一方、ボルトン補佐官は、自身のツイッターに「昨夜、トランプ大統領に辞任を申し出たところ、『それについてはあす話そう』と言われた」と書き込み、辞任は自らの意思だったとしている。

ボルトン氏は、保守強硬派として知られ、2001年から2005年まで当時のブッシュ政権で軍縮担当の国務次官を務め、アメリカと対立する国には武力行使も辞さない姿勢を示した。

昨年、マクマスター前大統領補佐官が解任したことに伴って、トランプ政権としては3人目の安全保障政策担当の補佐官に起用されたあと、オバマ前政権が各国との間で結んだイラン核合意からの離脱などを推し進めた。

ただ、トランプ大統領が、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との首脳会談に応じ、北朝鮮との対話路線に転じる中、北朝鮮政策をめぐる意見の違いが指摘され、今年6月に行われた3回目の米朝首脳会談の際には、トランプ大統領に同行していなかった。

また、最近ではトランプ大統領が首脳会談への意欲を示すイランへの対応や、トランプ大統領が白紙に戻すことを発表したアフガニスタンの和平交渉をめぐっても、トランプ大統領と立場の違いがあったと伝えられていて、ボルトン氏の解任はアメリカの今後の安全保障政策に影響を与えるものとみられる。

大統領に近い議員「タリバンとの会談 溝大きすぎた」
解任されたボルトン大統領補佐官は北朝鮮やイラン、それに南米ベネズエラなどへの対応をめぐってトランプ大統領と意見が食い違っていたと指摘されている。
特に、いったんは合意直前の状態になったものの、その後、トランプ大統領が白紙に戻すことを発表したアフガニスタンの和平交渉をめぐっても意見の対立があったとアメリカメディアは伝えていた。

こうした中、トランプ大統領に近い共和党のグラム上院議員は10日、記者団に対し、「タリバンとの会談をめぐってボルトン補佐官は反対していたという話を聞くが、両者にとって溝が大きすぎたのではないか」と述べた。

トランプ大統領は8日、アフガニスタンのガニ大統領や反政府武装勢力タリバンの指導者とアメリカで極秘に会談する予定だったもののキャンセルしたことを明らかにしたが、この会談をめぐるあつれきが解任のきっかけになったという見方を示した。

国務長官「外交政策に影響ない」
アメリカのポンペオ国務長官はボルトン補佐官が解任されたことについて、記者会見で「大統領にはアメリカの外交政策を進めるうえで考え方や判断を信頼できるスタッフを選ぶ権限がある」と述べ、トランプ大統領の判断を擁護した。

そのうえで、「世界中のリーダーは政権の幹部が一人去るからといってトランプ大統領の外交政策が変わると考えるべきではない」と述べ、アメリカの外交政策には影響がないという考えを強調した。

イラン「アメリカの戦略 敗北した」
アメリカのボルトン大統領補佐官が解任されたことについてイランのアシエナ大統領顧問は、ツイッターに「ボルトン氏の解任は偶然の出来事ではなく、イランに最大限の圧力をかけるというアメリカの戦略が敗北したことを示している」と投稿し、ボルトン氏が主導して進めてきたイランに対する強硬姿勢が誤りであると指摘した。

イラン政府は、対イラン強硬派として知られるボルトン大統領補佐官をイランの体制転換を狙って緊張を煽り立てていると、繰り返し名指しして批判してきた。

ロシア「われわれは干渉しない」
アメリカのボルトン大統領補佐官が解任されたことについて、ロシア大統領府のペスコフ報道官は10日「アメリカの内政問題でわれわれは干渉しない」と述べた。
そのうえで、再来年に期限が切れるアメリカとロシアの核軍縮条約「新START」について、「条約に対するロシアの考え方はプーチン大統領がたびたび表明している」と述べ、条約の延長に向けた協議を本格化させるよう改めてアメリカに求めた。

ボルトン氏とは
ボルトン氏は東部メリーランド州の出身。ブッシュ政権下で軍縮担当の国務次官や国連大使を務めた。
当時、ボルトン氏は、自らの国益しか顧みない「一国行動主義者」と目され、アメリカと対立する国には武力行使も辞さない姿勢を示すなど、軍事力で外交を動かしたり問題の解決を目指したりする「力の信奉者」と評されていた。
ボルトン氏は、イラクのフセイン政権の脅威を訴え、ブッシュ政権をイラク戦争へと導いた保守強硬派、いわゆる「ネオコン」の1人とみなされてきた。

政権を離れたあとは、保守系シンクタンクの専門家や保守系テレビ局のコメンテーターなどとして活動していたが、昨年4月、トランプ大統領に解任されたマクマスター前大統領補佐官の後任として、ホワイトハウスで安全保障政策を担当する大統領補佐官に就任した。

ボルトン氏は、オバマ前政権が結んだイラン核合意を繰り返し批判し、昨年5月、トランプ政権は国際社会の反対を押し切って核合意から離脱した。

また、北朝鮮との交渉にも関わってきたが、トランプ大統領が、金正恩朝鮮労働党委員長との首脳会談に応じ、北朝鮮との対話路線に転じる中、政策をめぐる意見の違いが指摘され、今年6月板門店で急遽行われた3回目の米朝首脳会談の際には、トランプ大統領に同行していなかった。

イラン情勢をめぐっては、今年6月、アメリカとイランの緊張が高まる中、イランがアメリカの無人偵察機を撃墜したことを受けて、ボルトン氏は、イランへの軍事攻撃を主張したとされていたが、トランプ大統領は、「イランとの戦争は望まない」として攻撃を中止した。

最近では、いったんは合意直前の状態になったものの、その後、トランプ大統領が白紙に戻すことを発表したアフガニスタンの和平交渉をめぐっても、トランプ大統領と立場の違いがあったと伝えられていて、アフガニスタンをめぐる対応が解任のきっかけになったという見方も出ている。

さらに、同じく強硬な外交政策で知られるポンペオ国務長官とも対立するようになり、最近では、公式な会議以外でほとんど話をしなくなり、政権内で孤立しているとも伝えられていた。
以上、報道参照