三菱重工業と日立製作所は、両社の合弁会社の三菱日立パワーシステムズ(MHPS)が南アフリカで手がける火力発電所のボイラー工事の費用負担をめぐり、和解する方向で最終調整に入った。
日立が保有するMHPSの全株式の三菱重工への譲渡を含め、数千億円相当を日立が負担することが和解の条件として検討されているとう。
両社が対立していたのは、日立が2007~08年に南アフリカの電力会社から計約5700億円で受注した火力発電所のボイラー12基の建設事業。2015年に完成予定だったが、設計の見直しなどで今も完工せず、費用がかさんでいる。
両社は2014年に火力発電事業を統合し、MHPSを設立。南アの工事は日立からMHPSが引き継いだ。
三菱重工は、MHPSの設立後、日立に費用負担を求めたが、実質事業を承継したのは三菱だとして、日立は支払いを拒否。
三菱重工は2017年7月、約908億南アフリカランド(約7743億円)の支払いを求める仲裁を日本商事仲裁協会に申し立てていた。
以上、
日立製作所は、巨額買収に次ぐ買収の一方、矢継ぎ早にコア事業以外の企業を売却している。今回の和解も事業売却資金を充当するものと見られる。