五島市商工会が、五島に自生するツバキから酵母を抽出、地元の事業者たちとさまざまな商品開発を行っている。一つの酵母が多くの製品に使われるのは珍しいといい、同商工会はさらなる可能性を探っている。
開発は8年ほど前、五島市の特産品として知られるつばき油以外で、五島ならではの商品ができないかと模索したのがきっかけ。
同商工会が中心となり、ツバキの花びらからの酵母抽出を北海道大や帯広畜産大、大村市の県工業技術センターなどと研究し、1年ほどかけて成功した。
つばき酵母を使った酒類「酒」や焼酎、「ワイン」は、すでに市内外で販売中。
ほかにも「パン」や「みそ」、「しょうゆ」、「魚醤」、「化粧品」についても複数の事業者で商品開発が行われている。
パンは、酵母独特の臭みがなく発酵時間が早い。
焼酎も熟成期間を通常の2年から2ヶ月程度に短縮できるという。
つばき酵母の特徴は、ほかの酵母と違う耐冷性、耐塩性があり、冷凍しても1~2年は酵母が生きているため長期保存が可能。