アイコン テルモの埋め込み型補助人工心臓でトラブル

テルモ(東京)が製造、販売した埋め込み型補助人工心臓で、ケーブルの一部が断線するトラブルがあったことが22日、分かった。同社と厚生労働省が発表した。
 トラブルがあったのは、昨年12月に承認された「デュラハート」。これまで日本国内で延べ46人が使用し、うち36人が継続的に使っている。5人(7件)でケーブルの一部断線や、その疑いがある不具合が見つかったが、ポンプの安全装置が働き、人工心臓そのものの機能が止まることはなく、死亡例もないという。
 同社は36人に、医療機関を通じて説明済みという。原因は調査中で、今後改良するとしている。

厚生労働省リリース

テルモ(株)製埋め込み型補助人工心臓の不具合への対応について

 テルモ(株)が製造販売する埋め込み型補助人工心臓(※)で、ケーブル内の導線の一部断線又はその疑いの不具合が報告され、本日、テルモ(株)は、別添のとおり、原因の究明、対策の検討を行う間、当面の新規患者への埋め込みの原則として見合わせを行うことを発表しましたので、お知らせします。
 事案の概要は以下のとおりです。

○製品は、「DuraHeart左心補助人工心臓システム」(平成22年12月8日承認)。
○これまでに、治験、臨床研究及び製造販売後を含めて国内でのべ46人に埋め込まれ、36人で使用継続されている。埋め込み例のうち5人(7件)にケーブル内の導線の一部断線又はその疑いの不具合が発生している。
○これまでの事例では、この不具合が発生してもポンプのセーフティー機構が働き、人工心臓そのものの機能が停止することはなく、死亡例はない。
○使用継続中の36人には医療機関から不具合事象について説明済み。なお、患者のフォローについては、医療機関において万全の対応がとれる体制である。
○現在、同一製品が欧州では市販され、米国では治験使用されている。同様の断線又はその疑い例は、欧州での埋め込み例のべ96人中 12人(13件)、米国での埋め込み例のべ66人中 8人(10件)が報告されている。
○不具合の原因についてはテルモ(株)で調査中であり、今後製品の改良を行う予定。

 なお、報道に際しては、現在使用継続中の患者に対し、不安を与えないよう、細心の注意を払っていただきますよう、十分ご配慮いただくようお願いします。

※埋め込み型補助人工心臓 : 重症心不全で心臓移植以外に救命が困難と考えられる患者に心臓移植までの循環改善に使用される医療機器。体内にポンプを埋め込み、ケーブルで体外に置く制御用装置とポンプ駆動用の電池が接続される。

  

[ 2011年12月23日 ]
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