アイコン アップル/第4四半期 売上増のなか連続減益 低価格帯販売増の影響

アップルは27日、昨年10月から12月までの第四半期決算を発表し、主力の携帯端末の販売は伸びたものの、低価格な商品を買う動きもあって、最終利益は4四半期連続で減益となった。
売上高は、主力のスマートフォンとタブレット端末の販売が伸びたことから、575億9,400万ドル(約5兆9000億円)と、前年同期比5.7%増と過去最高になった。粗利益率は前年同期とほぼ同じ37.9%。
一方、最終利益は130億7,200万ドル(約1兆3,400億円)で、前年同期より僅かに減少した。
アップルの減益決算は4四半期連続。

減益決算が続いているのは、低価格なスマートフォンや小型のタブレット端末を買う動きもあって1台当たりの利益率が低下したもの。
アップルは、今月から7億人以上の契約者を持つ中国最大手の携帯電話会社チャイナモバイルにスマートフォンの供給を始め、これが業績拡大のきっかけになるのではないかという期待されているが、アップルが発表した今年1月から3月までの第1四半期決算の見通しでは、売上高は420億~440億ドルを予想しており、市場予想の460億ドルを下回っている。アップルの今年第1四半期予想では、昨年の20%減になると市場はみている。

第4四半期におけるiPhoneの販売台数は5100万台、同期としては過去最高、iPad(タブレット)も2600万台と四半期としては過去最高。中国市場で前年同期比倍増している。
一方、iPod(携帯音楽プレーヤー)は600万台と前年同期から半減した。
なお、2014年の中国市場におけるiPoneの販売台数は、1100万台上乗せられると同社は予想している。
以上。

中国市場は、ライバルのサムスンが圧倒しているが、低価格攻勢を強める中国勢に翻弄され、利益率を悪化させている。こうした現象は、今後も続き、低価格戦争に巻き込まれれば、アップルも粗利益率を悪化させることになる。また、高価格帯も見合う付加価値機能を充実しなければ、中国勢がすぐ取り入れ、機能上の価値をなくしてしまう恐れもある。
同分野での競争は、中国や新興国では、アップルもサムスンも雪崩のように襲い掛かる中国勢には適わず、新機軸の商品開発が求められる。
アップルの減益は、低価格帯の販売増のほか、さんざん叩かれた中国での列悪条件での製造問題(鴻海の中国工場)の改善から、労務関係費用が上昇した結果もあると思われる。
サムスンの第4四半期の減益要因では、通常の広告費のほか、販売促進費も急増していた。アップルはどうだろうか?

 

[ 2014年1月28日 ]
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