８月の住宅着工戸数は、投資家の賃貸住宅が９．９％増の３６,７８４戸と総着工戸数の４４．７％も占め、マイナス金利に銀行は貸付先に不動産関係しかなく、増加の一方となっている。既に、家賃の低下を見ているところも現れており、いずれ社会問題化しようが、今の景気には欠かせない存在となっている。

８月の新設住宅着工は，分譲住宅は減少したが，持家及び貸家が増加したため，全体で前年同月比2.5％の増加となった。また，季節調整済年率換算値では前月比 4.9％の減少となった。
１．総戸数
○新設住宅着工戸数は 82,242 戸。
・前年同月比 2.5％増， 2ヶ月連続の増加。
○新設住宅着工床面積は 6,681千㎡。
・前年同月比 2.3％増， 2ヶ月連続の増加。
○季節調整済年率換算値では 956千戸。
・前月比▲4.9％減， 先月の増加から再びの減少。

２．利用関係別戸数
①持家
○持家は 26,341戸（前年同月比 4.3％増， 7ヶ月連続の増加）
・民間資金による持家は 23,320戸（同 4.9％増， 6ヶ月連続の増加）
・公的資金による持家は 3,021戸（同 0.2％増， 2ヶ月連続の増加）
民間資金による持家が増加し, 公的資金による持家も増加したため，持家全体で増加となった。

②貸家（投資用賃貸物件の貸家、アパート、賃貸マンション等集合住宅）
○貸家は 36,784戸（前年同月比 9.9％増，10ヶ月連続の増加）
・民間資金による貸家は 33,682戸（同 11.4％増， 10ヶ月連続の増加）
・公的資金による貸家は 3,102戸（同 3.8％減， 2ヶ月連続の減少）
公的資金による貸家は減少したが, 民間資金による貸家が増加したため，貸家全体で増加となった。

③分譲住宅
○分譲住宅は 18,509戸（前年同月比▲12.7％減， 先月の増加から再びの減少）
・分譲マンションは6,815戸（同▲33.1％減， 先月の増加から再びの減少）
・分譲戸建は 11,401戸（同 5.9％増， 10ヶ月連続の増加）
一戸建住宅は増加したが，マンションが減少したため，分譲住宅全体で減少となった。
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３．地域別戸数
○首都圏 総戸数（前年同月比▲0.6％減）
持家（同▲0.9％減），貸家（同 17.6％増），
分譲住宅（同▲21.6％減）
うち分譲マンション（同▲49.0％減），うち一戸建住宅（同 8.6％増）

○中部圏 総戸数（前年同月比 12.7％増）
持家（同 4.3％増），貸家（同 25.2％増），
分譲住宅（同 12.0％増）
うち分譲マンション（同 42.0％増），うち分譲戸建住宅（同 2.5％増）

○近畿圏 総戸数（前年同月比▲7.3％減）
持家（同 8.1％増），貸家（同 1.9％増）,
分譲住宅（同▲23.7％減）
うち分譲マンション（同▲39.2％減），うち分譲戸建住宅（同▲0.8％減）

○その他地域 総戸数（前年同月比 6.5％増）
持家（同 5.7％増），貸家（同 2.7％増），
分譲住宅（同 15.5％増）
うち分譲マンション（同 27.1％増），うち分譲戸建住宅（同 7.5％増）