アイコン 11月 大手百貨店 高島屋だけプラス 4社マイナス 百貨店売上高推移表付き

スポンサード リンク
 

百貨店百貨店長期不況に泣かされ続け、アベノミクスで一時的に潤った百貨店、株価高騰も止まり終了、落ち込んでいるところに降って沸いたインバウンド効果、中国からの訪日客たちの爆買い、訪日客の急増に続くと見られた爆買いも、円高元安、中国経済低迷、訪日客の帰国入管の関税厳密化などを受け終了。この間、インバウンド受け入れ態勢強化による設備投資・店内改装、無に帰してしまった。
根幹の日本人客は、消費不況のただ中にあり、多くを望みようがない。また、勤労女性客たちはこき使われて時間が限られ、ECサイトでの調達が多くなっている。

11月の大手デパート5社の売上高は、コートやマフラーなどが好調だったものの、衣料品全体としては伸び悩んだほか、外国人旅行者向けの高額品の販売も落ち込んだことから、4社が前年同月を下回った。
デパート5社が、1日発表した11月のグループ全体の売り上げの速報値によると、前年同月比で
高島屋が+1.3%、
そごう・西武が▲4.7%、
大丸松坂屋が▲4.5%、
三越伊勢丹が▲2.2%、
阪急阪神百貨店が▲1.4%
と高島屋を除き4社が減少した。

唯一プラスになった高島屋は、
インバウンド需要などにより、化粧品を中心に好調に推移した婦人雑貨のほか、特選衣料雑貨・食料品が前年比プラスとなった。
店舗別売上は、大型店では大阪店・京都店・日本橋店・横浜店・新宿店の全てで前年実績を上回った。
地方郊外店では、玉川店・柏店・高崎店が前年比プラスとなった。
関西地区8店舗で前年比+1.4%、関東地区9店舗で同+1.1%となり、17店舗合計で同+1.3%となったとしている。

なお、中国では韓国の化粧品会社の製品が、人気韓流ドラマの芸能人起用CMにより、中国販売を急成長させている(代表格:アモーレパシフィック)。
ただ、THAADや中国漁船威嚇射撃の問題により、韓流ドラマのTV放映は現行許可分までで、新規は許可されていないという。韓国芸能人の中国でのイベントも中止が相次いでいる。中国製品の韓国芸能人起用の中国CMも放映中止されている。

日本の化粧品会社は、古参から新手まで多く、品質・安全面で安定しており、肌に合った化粧品を選ぶことができ、爆買い?は化粧品や日用品雑貨へ移行している。ただ、越境ECによりアリハバなどネット通販でも買い物ができ、日本へ訪問した人で気に入った人たちは、ECサイトで継続して購入している人が多くなっている。
中国へ進出している百貨店も多く、日本で捉えた客を中国の店舗や中国でネット通販を仕掛け、顧客にしてしまう努力も重要かと思われる。特に化粧品は定期購入の対象商品であり、逃がさない、離さないようにアフターフォローが重要。(中国の既婚者は共稼ぎであり、化粧品は必需品)
ヤマト運輸も中国企業との合弁で日本製品の中国卸販売(中国の小売店への卸)を手がけると発表している。百貨店にとってライバルが増えることになる。
日本の百貨店のネット通販のHPでは売れそうもない。売れている人気のファッション系ネット通販会社を模倣すべきだろう。

 
<全国百貨店売上高推移>
全国百貨店売上高推移
出典:百貨店協会
 
2015年
2016年
 
売上高
前年比
売上高
前年比
 
 
/億円
/億円
備考
1月
5,432
-2.8%
5,309
-1.9%
 
2月
4,457
1.1%
4,446
0.2%
うるう年
3月
5,441
-19.7%
5,277
-2.9%
 
4月
4,722
13.7%
4,536
-3.8%
 
5月
4,886
6.3%
4,536
-3.8%
 
6月
4,879
0.4%
4,699
-3.5%
 
7月
5,612
3.4%
5,598
-0.1%
 
8月
4,362
2.7%
4,092
-6.0%
 
9月
4,463
1.8%
4,233
-5.0%
 
10月
4,974
4.2%
4,755
-3.9%
 
11月
5,418
-2.7%
 
 
 
12月
7,098
0.1%
 
 
 
合計
61,742
-0.6%
 
 
 
2016年
 
 
・年初から10月まで円高
2015年
61,742
-0.6%
・中国訪日客爆買い
2014年
62,124
-0.1%
・訪日客急増
2013年
62,171
1.2%
・アベノミクス、大金融緩和・円安、株高
2012年
61,453
-0.1%
・12月安倍政権誕生
2011年
61,525
-2.2%
・3月11日東日本大震災
2010年
62,921
-4.4%
・リーマン・ショック余波
2009年
65,842
-10.8%
・リーマン・ショック余波
2008年
73,813
-4.2%
・10月リーマン・ショック
    前年比は店舗調整前数値を使用。

[ 2016年12月 2日 ]
スポンサード リンク
 

 

コメントをどうぞ

関連記事

  • この記事を見た人は以下も見ています
  •  
  • 同じカテゴリーの記事です。
  •   
スポンサード リンク
 


PICK UP


PICK UP - 倒産

↑トップへ