アイコン ニュースにならないことをニュースにする人たち

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きょうも、テレビや新聞が安倍政権の支持率が下がった、下がったって馬鹿みたいにはしゃいでいるが、安倍総理の支持率が下がって一番喜ぶのは中国や韓国・北朝鮮である。

この国のマスゴミは身も心も売国人ばかりのようである。

新聞を読まない若い人が増えるのは当然である。

そのうちにテレビも見ない人が増えることだろう。

きょうも、秀逸のブログ(農と島のありんくりん)を読んで、気分転換でもしてみましょう。

農と島のありんくりん
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/

移り変わる自然、移り変わる世情の中で、真実らしきものを探求する

ニュースにならないことをニュースにする人たち

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有本香氏の近著に『「小池劇場」が日本を滅ぼす』という本があります。おそらく体系的に小池都政を分析した、最初の本になると思います。

出てすぐに買いましたが、実におもしろい。

私も小池都政には似たような失望があったので、そのうちご紹介したいと思いますが、その巻末に「ニュースにならないことをニュースにする人」という一章があります。

その冒頭に興味深い一節があります。

「本来ニュースにもならないことが大ニュースになってしまうー、これが小池劇場のこまった特徴である。

行政の仕事というのは、日々これ膨大かつ多岐にわたるが、ほとんどが地味な作業の積み重ねだ。

その一つ一つが遺漏なく着実にこなされていることはふつうニュースにはならず、私たちもそれをあたりまえだと思っている。

ところが、小池百合子という人にかかるとそのあたりまえがいちいち『事件』になる。マスメディアにとっては、いっとき貴重な『ニュースメーカー』とはなるが、都民にとっては、あたりまえの行政をあたりまえにやらないトップは『トラブルメーカー』でしかない」

この「小池百合子」の部分を民進党、「都民」を国民と読み替えてパロってみましょう。

「ところが、民進党にかかるとそのあたりまえがいちいち『事件』になる。

マスメディアにとっては、いっとき貴重な『ニュースメーカー』とはなるが、国民にとっては、あたりまえの行政をあたりまえにやらない政党は『トラブルメーカー』でしかない」

もちろん火元である、朝日新聞と読み替えて頂ても趣きが深まるでしょう。

ところで、朝日は「加計問題、官僚に責任押しつけ」という見出しの後に、こう書いています。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170617-00000003-asahi-pol

「加計(かけ)学園の獣医学部新設計画で、「総理のご意向」などと書かれた文書をめぐり、内閣府が文部科学省と食い違う調査結果を出した16日。

この日の国会審議で浮かんだのは、責任を役人に押しつける政権側の姿だった。

疑問を残したまま、国会は事実上閉会した」(6月17日)

朝日に言わせると、「政府は疑問を残したまま官僚に責任を押しつけて逃げきりを計った」ということのようです。

はて、「官僚に責任を押しつけた」ですか?なんの責任でしょう。

そもそもこの加計問題とは、純粋に文科省内部の問題だったのではありませんか。

このメモを書いたとされたのは牧野美穂課長補佐だそうですが、課長補佐レベルの官僚のメモにそんなニュース性があるのか不思議に思いませんか。

しかもこの「牧野メモ」は、大臣はおろか副大臣、政務官も一読もしていなかったものです。

前川氏が病めてから「告発」しているように、「総理の介入によって行政を歪められた大問題」だと思っていたら、なぜ「牧野メモ」を正式文書にして上位の文科大臣に上げなかったのでしょうか。

下の諮問会議の議事録でも分かるように、北山文科省課長は「獣医師、歯科医師、船舶職員は増やさない」と述べているわけです。

このような本来の教育とは縁も縁ない分野の専門職の需給構造の許可権限まで、文科省は握って離さないわけです。

権限は握って離さない、本来は伝えるべき上位には伝達しないで握り潰し、辞めた後になってからリベンジする・・・、これこそ「われこそは国家」の官僚の姿です。

もちろん、牧野課長補佐が「総理の意向」を直接安倍氏から聞く立場になるためには、彼女はまだまだ官僚の長い階段を登っていかねばなりません。

どこで、このメモを盗られたのか知りませんが、あなたが意図的に流したのでなければ、このような使われたことについて、どのようにお考えかお聞きしたいものです。

当の牧野氏はヒアリングでこう言っているそうです。

http://www.sankei.com/affairs/news/170615/afr1706150021-n3.html

「総理までお話が伝わっているのだろうとは思ったと。

レベルの問題もあるがスピード感を持ってやりなさいということなのか、特定のことにこうしなさいと言っているのかは分からない」

これは2015年6月8日、国家戦略特区ワーキンググループ・ヒアリングの会議に、牧野氏が出席した感想だと思われます。

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/kokusentoc_wg/hearing_s/150608_gijiyoushi_02.pdf

この議事録を丹念に読むと、牧野氏はほとんど発言していないことに気がつきます。

しゃべっているのはこの部分です。

「○八代委員 文科省にお聞きしたいのですが、文科省が新しい大学を認めるときに、例えば教授の数とか教授のレベルとかということ以外に、この獣医以外では、その学部の卒業生の就職先があるかないかということを新設の基準にしているのですか。

そういう例があれば教えていただきたいのです。

医学部は別にして、例えば歯科医師などは別にそうしていると思いませんしという就職口まで考えて新設大学の認可基準に入っているのかどうかということです。

○北山専門教育課長 お答えします。

文部科学省の告示において新設を規制している分野として、歯科医師と獣医師と船舶職員というものがございます。

○八代委員 逆に医学部はしていないのですね。

○牧野課長補佐 医学部もしています。

その就職口までをも設置基準なりに入れているかというと、そういうことはございません。」

あともう一カ所短い答えがありますが、ほぼこれだけです。

大部分の文科省側の発言は、北山文科省高等教育局専門教育課長がしており、牧野氏はサポート役でしかなかったのがわかります。

素朴におかしいと思いませんか。

サポート役ていどで顔を出した役人の書いた、ヘッダーには日時も発信者名・宛て先名をもないただの「メモ」がそんなに重要なのかどうか、常識で判断していただきたいと思います。

しかも書いた当人が正直に、「スピード感を持ってやりなさいということなのか、特定のことにこうしなさいと言っているのかは分からない」と言っているように、「わからない」のです。

わかるはずがありません。

議事録には「総理」の「そ」の字も出てこないからです。

あるはずがありません。それは国家戦略特区はこんな多重構造になっているからです。

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https://web.pref.hyogo.lg.jp/kk45/kokkasenryakutok...

菅官房長官が、「特区の指定、規制改革項目の追加、事業者の選定などいずれのプロセスにおいても関係法令に基づく適切な処理がなされており、圧力が働いたりしていない」と記者会見で述べていましたが、そのとおりです。

どこを特区にするのかという選定自体、総理がするわけではありません。

国家戦略特区諮問会議が決定します。

規制改革のメニューづくり、その事業者の選定なども各WGが行います。

総理が介入できる余地はまったくありません。

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上の図をみていただければ、それが200案件以上に登ることがお分かりになるだろうと思います。

現在進行しているこれらの案件を、坊主憎けりゃ袈裟までよろしく戦略特区廃止法案を出すと息巻いている党があったようですが、バカじゃないでしょうかね(苦笑)。

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しかもそこの党首が、かつて政権時に行政刷新大臣をしていたというブラックジョークつきです。

2010年6月8日に、前任の枝野幸男氏から引き継いだ事案の中に、既に今治市・加計画学園獣医学部新設は入っていたはずですよ。忘れちゃったのかな、蓮舫さん。

それはさておき、これらの規制改革に総理の意志が働くとすれば、牧野補佐が言うにように「スピード感をもってやれ」ていど以上でも以下でもないトップとしての一般論です。

ハッキリいっておきましょう。仮に首相が大統領が如き強い権限を持つトップだとしても、これだけのレベルを通過させて、特定の贔屓にする事業者を押し込むことは不可能です。

課長補佐は、「特定のことをこうしなさいかわからない」などと言っていますが、牧野さん、あなた自分が出た議事録読み返して、まだそんな寝ぼけたことを言っているのですか。

同じ会議に出ていたWG座長の八代委員は、こう明解に言い切っています。

「政策判断と決定プロセスはすべて正当であり、何らかの意向でゆがめられた事実はない。

獣医学部新設が実現できずにきたのは、既得権者が新規参入を阻んできたためだ。この分野でようやく岩盤規制改革が実現したことは評価すべきである。

『加計ありき』で検討されたとの指摘は事実に反する。

今回の一連の経過によって今後の岩盤規制改革が阻まれることを強く危惧する」(産経6月13日抄録)

この加計問題は、文科省内部の問題にすぎません。

獣医学部新設することを既得権益の侵害だと捉えた日本獣医師会と、それと癒着して52年間も新設を阻んできた文科省の眼に、加計獣医学部新設がどう写ったのかというただのあくまで「主観」の問題です。

前川前事務次官は森友学園騒動を見て、「お、忖度という手があったのか」と膝を打ったのでしょう。

思えば「忖度」とはうまい武器を見つけ出したものです。

なにせこの言葉は「相手の気持ちをおもんばかる」ていどのファジーな意味ですから、そう思ったら勝ちです。

テレパシーでもあるのかと思いますが、「ほらここにも疑惑が。また疑惑発見」と次々に繰り出せば、イメージ形成にはなります。

こういうのを印象操作といいますが、やり続ければ見ている視聴者も鈍感になりますからね。

いいんです、これで。ともかくニューの時間をこれ一色で占拠してしまえば、なんとなくそういう「気分」にさせられるからです。

いわば情報の綿菓子です。グシャっと潰せば飴ていどが元種でも、疑惑の雲で取り囲めば大きくなります。

そしてこの飴すらも、元を正せば証拠となる文書は、一課長補佐の「あたし、そう思ったんです」というていどなんですから、なんともかとも。

特区に関わったのは民間委員と文科省以外に内閣府があるわけですが、内閣府は自身の8文書を調査の結果、「総理の意向などと記された文書は確認されなかった」とした上でこう述べています。

「文科省作成の概要メモは必ずしも議事録そのものではなく、文科省の作成者の受け止め方を記したものだと考えられる。省庁間の対立が先鋭化し、調整が困難な局面で内閣府職員が時として使用する強い口調が反映されたのではないかと推察される」(産経6月17日)

その上で今回内閣府は、「総理の意向」とか、「スピード感をもって実現すべきだ」という「牧野メモ」のようなことを言った者は内閣府にはいないとしています。

おそらくはそんなところでしょう。あくまでも文科省が、そう「受け取った」ということにすぎません。

「行政の仕事というのは、日々これ膨大かつ多岐にわたるが、ほとんどが地味な作業の積み重ね」(有本氏前掲書)なことを完全に吹っ飛ばして、ひとりの官僚の「主観」がニュースになってしまうわけです。

普通、社会人はこんなことをやりません。

それは自分の日々の営為に対する冒涜だからです。

ところが現実にやってしまったのが、「本来ニュースにならないことをニュース」にしたかった前川喜平氏と、朝日新聞と野党だったのです。

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[ 2017年6月20日 ]

 

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