THAAD追加配備に対する中国の言い分、韓国の釈明
フィリピンで開催されているアセアン外相会議が始まり、韓国の新政権になり、中韓外相会談も初めて当地で8月6日開催された。しかし、内容は乏しく、中国外相は、THAAD追加配備を指示した文政権への批判を一方的に捲くし立て、韓国の外相は経験不足が表面化し、言うべきことも言えず、聞き役になってしまったようだ。
<中国の言い分>
中国の王毅外相、韓国のTHAAD配備が「過去の誤った行動」であることを強調し、その上で、(文政権の)THAAD発射台4基の追加配備について、
1、「(これまでの文新政権のTHAAD追加配備の見直しで)改善が進む両国関係に冷や水を浴びせる決定だ」と指摘した。
2、『THAADでICBMを防ぐことができるのか』
3、『なぜ、これほど急いでTHAADの追加配備をするのか』
4、『米国のミサイル防衛(MD)に加わることが韓国の利益にかなうと思うのか』
5、『韓国国民はそれを受け入れるのか』
6、「韓国が安全保障に関心を持つことは理解するが、韓国の関心事が中国の不安を引き起こしてはならない。THAAD問題は、両国関係の正常な発展に影響を与える」
と指摘した。
<韓国の言い分>
韓国の康京和外交部長官(外相)は、
1、「北朝鮮の追加的なミサイル挑発で脅威が高まっている」
2、「国民の生命を守るための防衛的措置だ」
3、「米国のミサイル防衛システムとは無関係だ」
との点を強調し、THAAD配備の必要性について説明した。
しかし、康長官は王外相に対し、THAAD問題をめぐる肝心要の報復撤回を要求できなかった。
韓国外交部当局者は、「時間が足りず、THAAD報復撤回に関する言及はなかった」と述べているが、当初30分を予定された外相会談、25分も超過して行われていた。
以上、韓国紙参考
この間、交渉能力0の康長官は、THAAD追加配備の釈明だけをしたようだ。怒り心頭の中国側が認めるはずもなく、肝心要の経済制裁の撤回要求さえ言い出せなかった。
康京和外交部長官は、国連で15年以上女性問題・人権問題を担当したものの、ほとんど国家間の利害関係を調整する部署には任じていなかった。また、韓国内のどす黒い政界にもいなかった。決して外交官ではない。未熟。
康長官は、国連時代に潘基文と連動し、慰安婦問題などの国連決議を率先しており、文政権としては、昔の慰安婦・強制労働問題で、日本攻撃できる第一人者として抜擢したものと見られる。
文や康氏は、中国での失点を、日本で取り戻すことも考えられ、発言や要求がより強行になる可能性がある。虫・虫・虫。
北朝鮮問題でリードしたい文政権は、民・軍・政権の交流および対話呼びかけを北朝鮮から完全に無視されている。
中国としては、昨年12月、東アジア担当副局長陳海を共に民主党に直接派遣し、梃入れさせ、親中従北政権を結果、誕生させたものの、ここに来て、新政権が思い通りに進めないことから、激怒しているもの。
中国は韓国の新政権に対して、それまでの経済制裁につき、緩和策をはっきり打ち出していれば、唐突もなしに追加配備表明もなされなかったものと見られる。
中国外交部は、今秋の中国共産党第19回全国代表大会を前に責任問題に発展している可能性もある。
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